交流戦通算214勝126敗14分けで勝率.629
プロ野球のセ・パ交流戦が25日から始まる。昨年は新型コロナの影響で開幕が延期されたため交流戦は中止。2年ぶりのセ・パ両リーグの対戦を楽しみに待つファンも多いだろう。
2005年から始まった交流戦は過去15回の実施でパ・リーグの通算1098勝966敗60分け。セ・リーグが勝ち越したのは2009年の一度きりだ。巨人がソフトバンクに2年連続日本シリーズで4連敗したこともあって、原辰徳監督がセ・リーグのDH制導入を提言するなど、両リーグ間の実力差は球界全体の問題にもなっている。
特にソフトバンクは15年間で8回優勝しており、通算214勝126敗14分けで勝率.629。昨年の日本一チームとして、今年も強さを発揮するのか注目される。
ただ、今年のソフトバンクは例年ほどの強さを発揮できていない。エース千賀滉大や2017年の最多勝投手・東浜巨、3年連続30セーブ以上を挙げているクローザーの森唯斗がケガで離脱しており、5月18日現在、44試合を終えて21勝16敗7分けで貯金5と「混パ」を演出している。
DeNAには40勝17敗2分け、柳田悠岐は打率.373、8本塁打
ソフトバンクはセ・リーグの全球団に交流戦の通算成績で勝ち越している。特にDeNAには40勝17敗2分けで勝率.702と圧倒しており、広島戦も勝率.673、ヤクルト戦も勝率.632、巨人戦も勝率.610をマーク。最も貯金が少ない阪神戦でさえ31勝24敗4分けで勝率.564なのだ。
ソフトバンク打線は、やはり柳田悠岐が打つと波に乗る。交流戦は通算407打数133安打(23本塁打)で打率.327。中でも広島戦は67打数28安打(2本塁打)で打率.418、DeNA戦は75打数28安打(8本塁打)で打率.373、ヤクルト戦は67打数21安打(5本塁打)で打率.313をマーク。阪神戦は打率.254と物足りないものの、巨人戦は打率.306、中日戦も打率.288を残している。柳田のバットが火を噴くかどうかはひとつのカギだろう。
今年は25日からバンテリンドームナゴヤで中日と戦い、28日からPayPayドームで巨人3連戦。6月1日から横浜で対DeNA、4日から甲子園で対阪神とビジター6連戦に臨み、8日からはホームPayPayドームで広島、ヤクルトと6連戦が組まれている。
ソフトバンクが過去の交流戦で負け越したのは2007年(11勝13敗)と2012年(8勝13敗3分け)の2回だけ。残りの13回は勝ち越しており、2009年は18勝5敗1分け、2011年は18勝4敗2分けと、交流戦だけで10以上の貯金を作っている。
日本シリーズ4連覇中の王者は得意の交流戦で勢い付くのか、それとも例年のような絶対的な実力は影をひそめるのか。もし、負け越すような波乱があると、プロ野球ファンにとっては夏場以降、面白い展開になる。今年の交流戦はシーズンを占う上でも注目度の高い18試合となりそうだ。
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