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NFL移籍市場が活況 WRホプキンス、QBリバースら大物選手に動きあり

2020 3/25 11:15末吉琢磨
カージナルスへ移籍するディアンドレ・ホプキンスⒸMitch Gunn/Shutterstock.com

ⒸMitch Gunn/Shutterstock.com

新型コロナウイルス騒動でも活発な移籍市場

新型コロナウイルスの影響で混乱が続くスポーツ界。現在シーズンオフのNFLもそれは同様で、9月のシーズン開幕を予定通りに迎えることができるかは、不透明な状況である。とはいえシーズンに向けたチーム作りをやめるわけにはいかないため、移籍市場が開かれた現地3月18日以降、選手の移籍は活発に行われている。

今回は既に報じたトム・ブレイディ以外で、チームに大きなインパクトを与えそうな大物移籍選手たちを紹介しよう。

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現役最高のWRはアリゾナへ、レイブンズは悲願の頂点へ決意のトレード

○ディアンドレ・ホプキンス(テキサンズ→カージナルス)
現役最高のワイドレシーバー(WR)の1人が、アリゾナにやってくる。プロボウルに4回、オールプロに3回選ばれ、ヒューストン・テキサンズ一筋7年のNFLキャリアを送っていたディアンドレ・ホプキンスを、カージナルスがトレードで獲得したのだ。

昨シーズンもテキサンズ攻撃陣を牽引し、チームのプレーオフ進出の原動力となった選手だけに、若きクオーターバック(QB)、カイラー・マレー率いるカージナルスの攻撃に与える影響は大きい。契約も3年残しているため、今後のカージナルスの攻撃は彼を中心に組み立てられていくことになるだろう。

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○カライス・キャンベル(ジャガーズ→レイブンズ)
ボルチモア・レイブンズは、5度のプロボウル出場、1度のオールプロ選出を誇るジャクソンビル・ジャガーズのディフェンスエンド、カライス・キャンベルをトレードによって獲得した。昨シーズン、スーパーボウルの本命と言われながらもプレーオフで涙を呑んだレイブンズにとって、彼こそが勝利へのラストピースといっても過言ではない。

2mを超えるその巨体は、NFL全体でも屈指のサイズ。プレーオフで縦横無尽に走られてしまったテネシー・タイタンズの大型ランニングバック、デリック・ヘンリーを、ワン・オン・ワンで止められる数少ないディフェンダーだ。

キャンベルの契約は、残り1年。今シーズンは必ず頂点に到達する、そんなレイブンズの強い決意が表れたトレードである。

ベアーズはQB交代か、NFL最強ディフェンスの中心選手がコルツへ

○ニック・フォールズ(ジャガーズ→ベアーズ)
シカゴ・ベアーズは、昨シーズンの低調なパフォーマンスと今年に入って行った左肩の手術から、チームの未来を2017年のドラフト1位、ミッチェル・トゥルビスキーに託すことに疑問を持ち始めたようだ。その証拠に、昨シーズン大型契約でジャガーズに入団しながら、怪我でほとんどの試合を欠場した元スーパーボウルMVP、ニック・フォールズをトレードで獲得したのである。

走れるQBであるトゥルビスキーとは違い、ポケットパサーであるフォールズを獲得したということは、ベアーズは昨シーズンとは異なるタイプの攻撃を採用する可能性が出てきた。どちらが先発になるのか、それによって今シーズンのベアーズ攻撃陣の有り様は、大きく変わってくることになるだろう。

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○ディフォレスト・バックナー(49ers→コルツ)
昨シーズンNFL最強ディフェンスの中心選手として、サンフランシスコ・49ersのスーパーボウル出場の原動力となったディフェンスタックル、ディフォレスト・バックナーが、トレードでインディアナポリス・コルツに加入することになった。これは両チームにとって大きな影響を及ぼす移籍で、49ersにとってはサラリーキャップの問題もあり、やむを得なかったとはいえ、あまりに痛い損失となる。

逆にコルツにとっては、チームが誇る、若く優秀なラインバッカー陣にスペースを与えるための最高の補強といえるだろう。コルツとバックナーは、来年以降の大型契約延長にも合意済みで、今後を支える選手として大きな期待をチームはかけている。

コルツはリバースにとって最高の移籍先

○フィリップ・リバース(チャージャーズ→コルツ)
フィリップ・リバースの移籍については、あまりいい結果に結びつくことはないと予想していた。だが、移籍先がコルツであるなら話は別だ。彼にとって考え得る最高の移籍先が、このコルツだといっていい。

なぜなら、コルツはNFL屈指の優秀なオフェンスラインを揃えているからだ。彼らなら、リバースがターゲットを探すための十分な時間を作ることができる。リバースは走れないが、しかしそのクイックリリース、判断力はまだまだNFLトップレベルだ。フリーエージェントによる1年契約の移籍だが、今シーズン活躍し、コルツで第2のピークを迎える可能性は十分にある。

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