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【大相撲】現役の優勝経験力士が史上最多タイ11人に!記録更新は高安、遠藤に期待?

2022 8/18 11:00横尾誠
イメージ画像ⒸIvan Roth/Shutterstock.com
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ⒸIvan Roth/Shutterstock.com

逸ノ城の優勝で史上4回目の11人

照ノ富士、貴景勝、御嶽海、正代、若隆景、大栄翔、逸ノ城、玉鷲、栃ノ心、徳勝龍、朝乃山。この11人の力士の共通項を問われて、すぐ気づける方は大相撲ファンだろう。現役の幕内優勝経験者だ。

先場所初日時点では10人だったが、逸ノ城が優勝を果たしたことで、現役の幕内優勝経験者は11人となった。ここ最近2年間でも、正代、大栄翔、若隆景、逸ノ城と4人の初優勝者が出た。その間に優勝経験者である白鵬の引退はあったが、5年前の平成29年7月場所は現役の幕内優勝経験者は7人だったので、この5年では増加傾向と言える。

現役の優勝経験者数はどのように推移しているのだろうか。

現在の11人は歴代最多タイで今回が4回目。前回は令和3年3月場所だった。その前の1月場所で大栄翔が優勝し11人の優勝経験者で場所が始まったが、場所中に鶴竜が引退した。

前々回は令和2年11月。9月場所の正代の初優勝で11人となったが、この場所途中に琴奨菊が引退した。その前は平成12年5月場所に魁皇が初優勝したことで初めて優勝経験者が11人となったが、続いたのは2場所でその年の9月場所途中で琴錦と水戸泉が引退した。

11人になったことは過去3回あるが、いずれも長くは続かなかった。

優勝経験者11人の場所

令和に入って優勝経験者急増

優勝経験者の平均人数は年6場所制が定着した昭和33年以降、昭和は6.55人。平成は7.15人だったが、令和に入ってからは9.95人と優勝経験者が増えているのが実情だ。

昭和時代はどの場所も5~8人程度で推移しているが、平成に入ってからはその幅が広がった。優勝制度創設草創期の明治末期、大正期を除くと優勝経験者の最少人数は3人だが、この3人の場所は平成時代に訪れている。平成23年9月から24年1月の3場所で、優勝経験者は琴欧洲・日馬富士・白鵬の3人だけだった。

平成21年5月に日馬富士が初優勝し優勝経験者が8人となったが、そこから平成24年1月の把瑠都の初優勝まで15場所初優勝者が出ず、その間に出島・千代大海・朝青龍・琴光喜・魁皇と引退していった。

この時代は昭和50年前後生まれの力士が引退に差し掛かる時期で、同時に全盛時を迎えた白鵬が多くの場所で優勝し、白鵬に敵う同世代の力士がほとんどいなかったことが優勝経験人数を最少にさせたと言える。

逆に白鵬の晩年は白鵬の優勝ペースも落ち、多くの力士に優勝のチャンスが訪れた結果、最多の11人になったと言える。

高安は12勝以上6回、遠藤は大関以上に勝率3割超

誰かに11人の壁を破ってほしいところだが、その候補者となり得るのは誰だろうか。優勝するためには12勝を挙げられる実力が必要だ。好成績で終盤まで進めば大関戦や横綱戦が待っているため、上位力士に勝てる力があるかどうかだろう。

優勝未経験の現役幕内11勝以上経験者


やはり一番の候補となるのは大関経験者の高安。12勝以上も6回あり、大関以上戦の勝率は3割を超える。12勝以上を複数回挙げているのは高安以外には碧山がいるが、碧山は上位戦勝率が低いのが難点だ。

そして遠藤の13勝1回、大関以上に勝率3割を超えているのも興味深い。調子が上がってくれば十分にチャンスがありそうだ。

中堅、若手に目を向けると琴ノ若や隆の勝が面白い存在。そのほか、終盤まで優勝を争ったことのあるベテランの妙義龍や隠岐の海も不気味な存在と言えるかもしれない。数字の上では高安が抜けているのは間違いないが、優勝経験者の誰かが引退する前に11人の壁を破る初優勝者が出てくることに期待したい。

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