新旧エースに流れを託す順大
かつて学生3大駅伝「3冠」を達成した2校が、今季苦しんでいる。2000年度に3冠に輝いた順大は今年度、出雲と全日本ではともに1桁順位に入れなかった。2010年度の3冠校・早大は全日本で10位に終わり、シード権を逃した。
前回の箱根は順大が5位、早大が6位。第100回箱根駅伝(2024年1月2、3日)では昨季の成績を上回ることができるだろうか。
学生駅伝3冠は両校のほかに、1990年度の大東大、2016年度の青学大、昨年度の駒大が達成している。順大は2番目の3冠達成校だ。
箱根は前々回が2位、前回が5位。今季は3大駅伝全てで優勝争いに絡むと思われていたが、出雲が10位、全日本が11位と期待を裏切った。
箱根の登録選手でみると、1万メートルの上位10人の平均タイムは28分56秒85で16番目。その10人のタイムを見ると、28分30秒を切るランナーはおらず、逆に29分を超える選手が4人いる。1万メートルのタイムだけみれば、苦しい選手層になっている。
この状況で流れをつくるには、新旧エースの活躍が期待される。1人は4年生の三浦龍司。言わずとしれた、3000メートル障害の五輪、世界選手権入賞者だ。過去2大会はエースの集まる2区を走った。今回も2区を任される可能性が高いだろう。
もう1人は1年生の吉岡大翔。長野・佐久長聖高時代に5000メートルの高校記録を樹立したスーパールーキーだ。今季は新入生ながら、出雲と全日本にも出場し、出雲は1区11位、全日本3区14位だった。結果はイマイチだったが、箱根での期待は大きい。1区を走る可能性は十分ある。
この2人で序盤に勢いをつければ、目標とする5位も見えてくるだろう。