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最高の国産DF!ジョン・ストーンズのクオリティとキャリア

2017 8/3 12:07dada
ジョン・ストーンズ
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エヴァートン期待の星!だったジョン・ストーンズ

ジョン・ストーンズ(以下、敬称略)選手は、2012-13シーズンの冬の移籍市場でバーンズリーFCからエヴァートンFC(以下、敬称略)に加入したDFだ。この時の契約は5年で移籍金の額は300万ポンドと言われている。現在の日本円にすると4億円ほどだ。
彼はこれ以来エヴァートンの主力として、最終ラインを守ることになった。
タックルやスライディングの精度が高く、どんな選手を前にしても物怖じしない姿勢はサポーターからも好印象だった。ボールを持たせば、的確に味方選手に配給することができ、ロングフィードもお得意のものだった。
エヴァートンの最終ラインにはレイトン・ベインズ選手がいるが、彼もストーンズと同じくボールの扱いに長けていた。彼らが繰り出す最終ラインからの組み立ては、エヴァートンにとっての持ち味だった。若かったストーンズも、少しずつクラブのかけがえのない存在へと成長を遂げていった。
だが、2015年夏。そんなストーンズに移籍の噂が持ち上がるようになる。

チェルシーとエヴァートン、禍根を残した移籍騒動

ストーンズを狙ったのは、豊富な資金力を有するチェルシーFC(以下、チェルシー)だった。当時チェルシーを率いていたのは、モウリーニョ監督(以下、敬称略)。サッカー界を代表するカリスマ監督だ。
モウリーニョは2014-15シーズンにリーグを制していたが、DFの選手補強が急務であると考えていた。守備にも攻撃にも熱心な働きができる選手が必要だった。
そこで白羽の矢が立ったのが、ストーンズだ。ストーンズに対してチェルシーは移籍金を積み上げ続けた。何度断られようと、だ。しまいには、ストーンズ側が移籍希望をエヴァートン側に出したが、これは却下された。会長自ら「ジョンは売りに出されていない。彼は私たちのファーストチームにおける重要選手だ」と主張。移籍騒動に関わった人間全てが、険悪なムードに包まれ移籍は破談に終わった。
この騒動もあり、2017-18シーズンに向けてチェルシーが狙っているとされる、エヴァートンのロメル・ルカク選手(以下、敬称略)の移籍交渉も上手くいっていないとされる。ルカクは元々チェルシーに所属していた選手で、本人はチェルシー復帰に対してもやぶさかではない様子だ。 しかし、過去のストーンズ騒動のおかげでエヴァートンが態度を硬化させている。
もちろん、エヴァートン側の気持ちがわからないでもない。ストーンズにしろ、ルカクにしろ、エヴァートンで花開いた逸材だ。ビッグクラブに対しては、頑なでなくてはならない。それは自身がタイトルを獲るために、彼らのような逸材が必要だからということもある。

1年越しの移籍決定!しかし行き先は

ストーンズは2016-17シーズンから新しいクラブでプレーすることが決定した。 前の移籍騒動時は「来年こそチェルシーへ移籍するのでは」とされていたが、彼を見出したモウリーニョはすでにチェルシーの監督ではなかった。
結果としてストーンズは、グアルディオラ監督(以下、敬称略)率いるマンチェスター・シティFC(以下、シティ)に移籍することとなった。その金額は日本円で66億円から70億円とされている。この金額はDFとしては史上最高額とされる。なお、チェルシーは同じ市場でダビド・ルイス選手を復帰させている。
グアルディオラは元来ポゼッションサッカーを得意とする監督だ。選手には足元の技術の高さを求める。それは、FWからGKに至るまで同様だ。彼の前任のFCバイエルン・ミュンヘンで、GKのマヌエル・ノイアー選手がボールを回していたことを思い出せば良いだろう。

求められた力、残された課題

ストーンズに求められたのは、安定した守りとボールをきっちりと回すことだ。グアルディオラは彼ならこの役割が果たせると踏み、多額の移籍金で獲得した。
チェルシー同様に資金の豊富なシティだが、まだまだ強豪としての歴史は浅い。クラブとしての歴史と優れたブランド力を築くべく、たとえ高額だとしてもグアルディオラの選んだストーンズの獲得にGOサインを出した。
だが、残念なことにストーンズはシティでブレイクできていない。持ち前のボール配給力は確かに光っていた。グアルディオラの求めに応じて、ゲームを展開しようとする意思は見て取れた。
その反面、ディフェンスラインの統率はとれていなかった。カウンターを放り込まれた瞬間にマークにつくべき相手選手を見誤ることもあれば、試合を通して集中力を維持することができていなかったように思える。
相棒となったのは、新加入のニコラス・オタメンディ選手、SBからコンバートされたアレクサンドル・コラロフ選手だった。彼らもストーンズ同様に慌てる場面が多く、互いに連携をとることには手一杯だったようだ。
このシーズンは、グアルディオラにとっても、ストーンズにとってもお試し期間だったと思うしかない。戦術が浸透しつつある予感はしており、後は深みを持たせていくだけだ。戦術の理解度、そして連携力が深まれば、安定した守りを見せてくれるはずだ。

貴重な国産DF!ストーンズの未来

プレミアリーグのクラブは、他のリーグのクラブよりも圧倒的な資金力を有している。 そのため、世界中のクラブから様々な選手を獲得しており、試合に出場する選手の顔ぶれも実に様々だ。 ヨーロッパ、南米、アフリカ、アジア、中東。様々な国籍の選手が活躍している。
そんな背景があっても、「国産」というキーワードの重要性、ブランド力を忘れてはいない。なぜならホーム・グロウン・ルールがあるからだ。このルールによりクラブには一定数以上の国産、つまり英国人選手がいなくてはならない。これは国内の選手を育てるためという意味合いもあるが、金満クラブが選手を買い漁ることを制限するという目的もある。
このことを踏まえると、ストーンズのような有望かつ、英国人の選手はとても貴重な存在なのだ。かつてのチェルシーが必死に彼のことを獲得しようとしたのも、こういった事情があってのことだ。
ストーンズは前述の通り、いまひとつブレイクできてはいない。しかし、クオリティが十分であることに疑いの余地はなく、貴重な国産DFだ。代表でのキャリアも順調に積み上げつつあり、これからも第一線での活躍が期待される。
ストーンズの明るい未来はまだまだこれから。始まったばかりなのだ。

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