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【データで検証する】先制点と優勝チームの関係

2017 4/12 20:20Aki
soccer data
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Jリーグでは先制点を奪ったチームが67.33%勝利する

J1が90分で勝敗及び引き分けを決める様になった2003年から昨シーズン2016年までの全4152試合を分析すると、スコアレスドローだった274試合を除き3878試合でいずれかのチームが先制している。
このうち先制点を奪ったチームが勝利したのが2611試合。つまり67.33%の確率で先制したチームがそのまま勝利することに成功している。 一方先制されたチームの成績は、逆転勝ちに成功したのはわずか13.67%。追いついて引き分けに持っていく事ができたのも19.00%とかなり難しい成績となっている。
しかしこれはあくまで平均の数字。優勝(または最多勝ち点獲得)チームはどのような成績となっているのかを検証してみよう。

最多勝ち点獲得チームの成績を振り返る

2003年?2016年のJ1最多勝ち点獲得チームの成績は次の通り。この期間中で2003年、2004年、2015年、2016年は2ステージ制で行われており、2004年の優勝チームは横浜F・マリノス、2016年は鹿島アントラーズだったが、最多勝ち点を獲得したのは両年共に浦和レッズだったので、浦和レッズの成績となっている。

最多勝ち点獲得チームの成績
2003年 横浜F・マリノス 17勝7分6敗
2004年 浦和レッズ 19勝5分6敗
2005年 ガンバ大阪 18勝6分10敗
2006年 浦和レッズ 22勝6分6敗
2007年 鹿島アントラーズ 22勝6分6敗
2008年 鹿島アントラーズ 18勝9分7敗
2009年 鹿島アントラーズ 20勝6分8敗
2010年 名古屋グランパス 23勝3分8敗
2011年 柏レイソル 23勝3分8敗
2012年 サンフレッチェ広島 19勝7分8敗
2013年 サンフレッチェ広島 19勝6分9敗
2014年 ガンバ大阪 19勝6分9敗
2015年 サンフレッチェ広島 23勝5分6敗
2016年 浦和レッズ 23勝5分6敗
※2003年、2004年は30試合

最多勝ち点獲得チームだけあっていずれのチームも勝率が高く、2010年の名古屋グランパス、2011年の柏レイソル、2015年のサンフレッチェ広島、2016年の浦和レッズの67.65%は過去最高の成績だ。

最多勝ち点獲得チームの平均得失点

また優勝チームの平均得点は1.85、平均失点は1.04とJリーグ平均の1.39よりも大きく上回っている。 特に2004年の浦和レッズが2.33、2005年のガンバ大阪が2.41、2015年のサンフレッチェ広島が2.15と2を上回っており、かなりの高い記録となっている。
この2を上回るという事は、1失点したとしても2点を奪って逆転できるだけの得点力があるということだ。数字上で逆転が難しいという結果が出ているサッカーでも、逆転する可能性が高いチームだといえる。

1試合あたりの平均得失点
2003年 横浜F・マリノス 1.87得点/1.10失点
2004年 浦和レッズ 2.33得点/1.30失点
2005年 ガンバ大阪 2.41得点/1.71失点
2006年 浦和レッズ 1.97得点/0.82失点
2007年 鹿島アントラーズ 1.76得点/1.06失点
2008年 鹿島アントラーズ 1.65得点/0.88失点
2009年 鹿島アントラーズ 1.50得点/0.88失点
2010年 名古屋グランパス 1.59得点/1.09失点
2011年 柏レイソル 1.91得点/1.24失点
2012年 サンフレッチェ広島 1.85得点/1.00失点
2013年 サンフレッチェ広島 1.50得点/0.85失点
2014年 ガンバ大阪 1.74得点/0.91失点
2015年 サンフレッチェ広島 2.15得点/0.88失点
2016年 浦和レッズ 1.79得点/0.82失点

平均28.48%にとどまる逆転勝利率

しかし優勝チームといえども逆転勝利率はわずか28.48%、2012年のサンフレッチェ広島については逆転勝利は1度もない。また同点に追いついたのも15.82%に過ぎず、半数を越える55.70%はそのまま敗戦。先制された試合での敗戦率が50%を切ったのは2004年の浦和レッズ、2005年のガンバ大阪、2007年の鹿島アントラーズ、2011年の柏レイソルと13チーム中4チームにとどまる。
優勝するチームであっても、先制されると約半数の試合は敗れてしまうのだ。

先制された試合の成績
2003年 横浜F・マリノス 3勝2分5敗
2004年 浦和レッズ 3勝3分4敗
2005年 ガンバ大阪 5勝3分6敗
2006年 浦和レッズ 2勝2分6敗
2007年 鹿島アントラーズ 6勝2分5敗
2008年 鹿島アントラーズ 2勝1分5敗
2009年 鹿島アントラーズ 2勝2分8敗
2010年 名古屋グランパス 2勝1分7敗
2011年 柏レイソル 7勝1分7敗
2012年 サンフレッチェ広島 0勝3分6敗
2013年 サンフレッチェ広島 2勝2分9敗
2014年 ガンバ大阪 2勝2分8敗
2015年 サンフレッチェ広島 4勝0分6敗
2016年 浦和レッズ 4勝0分6敗

違いを生み出すのは先制した試合での成績

しかし先制した試合では大きく異なる。 まず先制した試合が60.68%と半数以上。そして、その勝率が84.51% と5試合に4試合はそのまま勝利してしまうという高い成績となっている。 さらに特筆すべきは、わずか5.28%にとどまった逆転負けを喫する確率だ。
最終節の試合開始前の時点で、5チームが勝ち点2差以内というJリーグ史上まれにみる大混戦となった2005年のガンバ大阪を除くと、全てのチームが逆転負けを喫したのが2試合以内。0敗がなんと5チームもある。 優勝するために重要なのは先制する試合を増やし、その試合で決して負けない事だといえる。

先制した試合の成績
2003年 横浜F・マリノス 14勝3分1敗
2004年 浦和レッズ 16勝0分2敗
2005年 ガンバ大阪 13勝3分4敗
2006年 浦和レッズ 20勝2分0敗
2007年 鹿島アントラーズ 16勝3分1敗
2008年 鹿島アントラーズ 16勝5分2敗
2009年 鹿島アントラーズ 18勝2分0敗
2010年 名古屋グランパス 21勝2分1敗
2011年 柏レイソル 16勝0分1敗
2012年 サンフレッチェ広島 19勝2分2敗
2013年 サンフレッチェ広島 17勝2分0敗
2014年 ガンバ大阪 17勝2分1敗
2015年 サンフレッチェ広島 18勝1分0敗
2016年 浦和レッズ 19勝2分0敗

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