成長とプレー機会を求め新天地へ
J1の浦和レッズは6日、U-22日本代表GK鈴木彩艶(ざいおん、20)のシント=トロイデンVV(ベルギー1部)への期限付き移籍について、クラブ間合意に達したことを発表した。同選手はメディカルチェック後に正式契約となる。 なお、移籍期間は2024年6月30日まで。
アメリカ出身でガーナ人の父を持つ鈴木は、下部組織から浦和一筋でプレー。190センチの長身を生かしたセーブ力が武器で、2021年に18歳でJ1デビューを果たした。だが、元日本代表GK西川周作の壁は高く、リーグ戦の出場は昨季までの2年間で8試合のみ。今季はゼロだった。欧州での成長とプレー機会を求め、自身初の海外移籍を決断した格好だ。
シント=トロイデンは、今夏すでにMF伊藤涼太郎、DF小川諒也、MF山本理仁、MF藤田譲瑠チマと4人の日本人選手を獲得。さらに、日本代表GKのシュミット・ダニエル、DF橋岡大樹、元日本代表FW岡崎慎司も所属している。
鈴木はクラブを通じて、以下の通りコメントを発表した。
「このたび、シント=トロイデンに期限付き移籍することを決断いたしました。0歳から浦和で育ち、埼玉スタジアムで世界一のファン・サポーターと共にプレーすることを夢見て、11歳のときに浦和レッズジュニアに加入しました。そこからアカデミーで7年間、多くのことを学び浦和レッズジュニア出身の選手として、はじめてプロ契約を結ぶことができました。
浦和レッズの選手になり、守護神としてゴールを守りタイトルを獲得する、という目標を持って闘ってきましたが今日までに実現させることができず、悔しい気持ちと共に自分自身の力不足を痛感しています。しかし、素晴らしいチームメート、スタッフ、ファン・サポーターと共に戦った試合の一つ一つを鮮明に覚えています。共に喜びを分かち合ったこと、時には厳しい声をかけてくれたこと、全てが僕の大切な財産です。
今回の移籍はとても難しい決断でしたが、自分の夢を達成するために覚悟を持って決断いたしました。また、チームとしてもリーグタイトル獲得に向けて、とても重要な時期にこの移籍を受け入れてくれたクラブに感謝したいです。
アカデミーの選手たちの目標となれるように、浦和レッズの選手としてプレーしてきた誇りを胸に世界で闘ってきます。いつの日か、再び浦和レッズのユニフォームを着てプレーできるように頑張ってきますので、引き続き浦和レッズと共に応援していただけるとうれしいです。
11 年間ありがとうございました」
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