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ヴィッセル神戸のJリーグ年度別成績、悲願の初優勝へ首位快走

2023 4/17 06:00SPAIA編集部
ヴィッセル神戸の大迫勇也,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

昨季はあわやJ2降格も今季は開幕ダッシュ

J1ヴィッセル神戸が止まらない。4月15日の第8節・鹿島アントラーズ戦では大迫勇也がヘッドとPKで2発、武藤嘉紀も2ゴールを決めるなど、アウェーにもかかわらず5-1で快勝。6勝1分1敗の勝ち点19で首位を快走している。

昨季は開幕7戦未勝利と出遅れて三浦淳寛監督が解任されると、その後もリュイス・プラナグマ・ラモス、ミゲル・アンヘル・ロティーナ、吉田孝行と3度も監督交代を繰り返し、辛くもJ1残留したものの13位。元日本代表が並ぶタレント軍団が不本意な成績に終わった。

しかし、今季は開幕3連勝とスタートダッシュに成功し、第4節で浦和レッズに敗れたものの再び1引き分けを挟んで3連勝。悲願のリーグ制覇に向け、突き進んでいる。

これまで2019年の天皇杯、2020年の富士ゼロックススーパーカップで優勝したことはあるが、リーグ戦では2021年の3位が最高成績。年度別成績は以下の通りとなっている。

ヴィッセル神戸の年度別成績

「ミスター神戸」永島昭浩の活躍でJリーグ昇格

ヴィッセル神戸は川崎製鉄サッカー部が前身で、1994年9月にJリーグ参入を目指して「ヴィッセル神戸」に改称。1995年1月1日のスタート直後、練習初日の同17日に阪神・淡路大震災に見舞われながらも歴史を刻み始めた。

Jリーグ元年の1993年にガンバ大阪のエースとして日本人初のハットトリックを決めた永島昭浩が、清水エスパルスを経て1995年6月に加入。地元・神戸の御影工高出身の「ミスター神戸」は1996年にJFLで17得点を挙げ、Jリーグ昇格に大きく貢献した。

しかし、Jリーグ昇格後の1997年から2桁順位が続き、2005年に最下位となってJ2降格。2006年に初代監督のスチュワート・バクスターが9年ぶりに監督に復帰し、シーズン中に松田浩監督に交代しながらもJ2リーグで3位に入って1年でJ1復帰を決めた。

しかし、その後も2011年の9位を挟んで2桁順位が続き、2012年に16位でJ2降格。再び1年でJ1に復帰した。

2021年にクラブ史上最高3位

2016年にレアンドロが19得点を挙げて得点王に輝き、セカンドステージで2位に躍進。年間成績は過去最高の7位となった。

2018年に元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタが加入し、2019年にはダビド・ビジャも加入。同年のリーグ戦は8位だったが、天皇杯で鹿島を破って初タイトルを獲得した。

2020年は富士ゼロックススーパーカップで優勝し、AFCチャンピオンズリーグでベスト4に進出。2021年には大迫勇也や武藤嘉紀が加入し、過去最高のリーグ戦3位に入った。

楽天の資金力による「金満補強」と揶揄されることもあったが、ようやくチームとして実を結びつつある。クラブがスタートを切った阪神大震災のあの日から28年。ミナト神戸から始まった長く厳しい航海は、ついに頂点に辿り着くのか。長いシーズンの推移を見守りたい。

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