GKは8人、FPは4人のみ
2022年J1リーグは第17節まで終了し、半分が終わった。現時点で全試合フルタイム出場を続けているのは、18チームでわずか12人のみ。チームに欠かせない存在で、かつタフネスさを持った選手たちを紹介する。
毎年のことだが、フルタイム出場を続ける選手のうち多くを占めるのはGKだ。今季は18チームのうち、8チームが固定して17試合を戦っている。
出場を続けているのは高丘陽平(横浜F・マリノス)、クォン・スンテ(鹿島アントラーズ)、チョン・ソンリョン(川崎フロンターレ)、ヤクブ・スウォビク(FC東京)、朴一圭(サガン鳥栖)、村上昌謙(アビスパ福岡)、西川周作(浦和レッズ)、権田修一(清水エスパルス)。いずれもリーグを代表する、素晴らしいGKだ。
なおキム・ジンヒョン(セレッソ大阪)はフルタイム出場を1分のみ満たしていない。これは第12節ジュビロ磐田戦の後半アディショナルタイムに脳震盪のため、交代せざるを得なかったという事情がある。
一方、FP(フィールドプレーヤー)でフルタイム出場を続けているのは4人のみ。山根視来(川崎フロンターレ)、古賀太陽(柏レイソル)、前寛之(アビスパ福岡)、鈴木義宜(清水エスパルス)。
GKにせよFPにせよ過密日程であれば疲労が蓄積することは間違いなく、それでも起用されるこの12人は監督からの信頼が極めて厚いことの表れだといえる。

ポジションの内訳はDF3人、MF1人、FWは0
FPの4人をポジション別にみると、古賀太陽と鈴木義宜はCB。FPの中では比較的運動量が少なく、経験が求められがちだ。試合中に交代が行われることも少ない。FPのなかではフルタイム出場を狙いやすいポジションだが、それでも2人しかいないことで古賀太陽と鈴木義宜の凄さが際立つ。
残る山根視来はSBで、前寛之はCH。どちらも運動量が求められ、FWの選手ほどではないにせよ選手交代も多い。そのなかで両者はフルタイム出場を続けている。試合の状況を問わずチームに絶対に欠かせない選手だと、監督が考えているということだろう。
これから夏場かつ過密日程を迎え、特にFPにとっては非常に過酷な環境となる。チームのパフォーマンスに直結するほど重要な選手であるこの4人は、パフォーマンスを落とさずにフルタイム出場を続けられるだろうか。昨シーズンを例に挙げると、全試合フルタイム出場を達成したのは5人ですべてGK。FPにとっては、極めて難易度の高い記録だ。
上位3チームの特徴とは
前半戦フルタイム出場を達成した選手一覧をみると、共通点に気が付く。首位争いを繰り広げる首位・横浜F・マリノス、2位・鹿島アントラーズ、3位・川崎フロンターレがいずれもGKを固定して戦っているのだ。これは結果が出ているために「変える理由がない」ことと、変えられないほど「優れた選手を保有している」ことの両方の理由が考えられる。
GKの最も基本的な役割は、シュートを止めること。だがその他にも、守備時にコーチングをして選手を動かし守ること、ゴールキックで攻撃の始発点となるなど、多岐にわたる役割を担う。
つまり変える理由がないほど優れたGKを保有すると、攻守両面での質の向上が期待できる。優勝争いをするには、相応のGKを据えることも重要だといえるだろう。
【関連記事】
・J2リーグ前半戦で全試合フルタイム出場したチームに欠かせない15選手とは
・サッカーJ1リーグ出身高校ランキングTOP10、流経大柏が最多13人
・Jリーグで背番号12の選手がほとんどいない理由、たった2人の「12」は?