J1からJ3まで40都道府県に計58チーム
1993年に「オリジナル10」と言われる10チーム、1部リーグ制でスタートしたJリーグ。そこからチーム数は増え続け、それに応じてJ2リーグ、J3リーグが誕生した。
今年30年目を迎え、J1リーグが18チーム、J2リーグが22チーム、J3リーグが18チームの計58チームにまで増加。また、現在では40都道府県にJクラブが存在する。
一方で、福井、滋賀、三重、和歌山、奈良、島根、高知の7県には、Jリーグ参入を目指しているクラブはあれど、「Jリーグのクラブ」はない。これら7つの県からJ入りを目指しているクラブを紹介する。
7県からJリーグ入りを目指すクラブ
J3リーグに参入するためには、多くのハードルを超える必要がある。前段階として「Jリーグ百年構想クラブ」に認定されなければならず、さらにJ3ライセンスを取得したうえで、その年のJFLでのホームゲーム平均入場者数が2000人を超え、かつ最終順位が4位以上で百年構想クラブのうち上位2クラブに入らなければならない。
ホームゲーム平均入場者数に関しては新型コロナウイルスの影響で、2021年のように適応されない可能性もあるが、その他は確実に満たさねば辿り着けない。
それでも前述したように、Jクラブのない7つの県にも、その全てにJリーグ参入を目指しているクラブが存在している。下の表が、7県からJリーグ入りを目指すと表明している主なクラブと現在の状況だ。
福井県は福井ユナイテッド(北信越フットボールリーグ)、滋賀県はMIOびわこ滋賀(JFL)、レイジェンド滋賀FC(関西サッカーリーグ)の2クラブ、三重県はヴィアティン三重(JFL)、鈴鹿ポイントゲッターズ(JFL)、FC.ISE-SHIMA(東海社会人サッカーリーグ)の3クラブ、和歌山県はアルテリーヴォ和歌山(関西サッカーリーグ)、奈良県は奈良クラブ(JFL)、飛鳥FC(関西サッカーリーグ)の2クラブ、島根県はFC神楽しまね(JFL)、高知県は高知ユナイテッドSC(JFL)の計11クラブとなっている。
なお、より下のカテゴリーにもJリーグ入りを掲げているクラブはあるが、今回は2022年時点で地域リーグ以上に所属しているクラブのみを挙げている。
早ければ来年のJリーグ参戦も
前述のようにJリーグに参戦するためのハードルは高いが、いくつかのクラブはあと一歩のところにまで迫っている。
最も近いのは、ヴィアティン三重と奈良クラブ。事実上の4部であるJFLに所属しJ3ライセンスを保有するため、ホームゲームの1試合平均入場者数が2,000人を超え、JFLでの最終順位が4位以上で百年構想クラブのうち上位2クラブに入ればJ3リーグに参入となる。
高知ユナイテッドSCも、J3ライセンスの申請を行い交付されれば、来年のJ3リーグ参入も可能だ。
「キングカズ」こと三浦知良の加入で大きな話題となっている三重県の鈴鹿ポイントゲッターズはややハードルは高いが、今年6月のJ3ライセンス申請期限までに入会を認め得る状況に改善し、2023シーズンのJ3クラブライセンス申請も通過できれば、こちらも来年のJ3参入の可能性を持つ。
Jリーグ側は、クラブ数の上限を60と考えているようだ。その後も入れ替え戦などによってJ3昇格の可能性は残るようだが、ハードルはグッと高くなる。
Jリーグ参入を目指しているのは、もちろん今回紹介した7県のクラブだけではない。残り2つの切符を懸けた戦いは、熾烈を極めている。全ての都道府県に「Jクラブ」が存在する日は来るのだろうか。
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