22歳・大久保智明は「10ゴール」
J1浦和レッズのMF大久保智明とDF藤原優大の新人2選手が17日、オンライン会見に出席した。
大久保は東京ヴェルディユースから中央大を経て加入した22歳。2019年から特別指定選手として登録され、ルヴァンカップでベンチ入りしたこともある。今春キャンプから右サイドの攻撃的ポジションでアピールを続けている。
「2020シーズンはレッズの試合に出場したかったが、怪我が良くならず、1年かけて2021シーズンの始動に100で入れるように切り替えた。やっと一員になれた。ドリブルは自信を持ってやれているが、戦術面は探り探り」と引き締まった表情で話す。
個人的な目標として掲げるのは「10ゴール」。まだ新型コロナウイルスの影響がなかった2019年9月4日、ルヴァンカップ準々決勝第1戦の鹿島戦でベンチ入りした時の光景は忘れられないという。
「最初のアップでグラウンドに出た瞬間に鳥肌が立った」。その日は出場機会がなかったため、赤く染まった埼玉スタジアムのピッチに立ちたい思いは募っている。
手本にしている選手には関根貴大、槙野智章、宇賀神友弥の3人を挙げた。「関根選手はドリブルや局面を打開する能力がある。槙野選手と宇賀神選手はチーム全体を見て声を出したり、組織としていい方向にもっていこうという声かけをしてる」。厳しいプロの世界で生き抜く先輩プレーヤーから日々、貪欲に吸収している。
18歳・藤原優大は「試合に出る」
藤原は青森山田高から加入した18歳。1月の高校選手権決勝では山梨学院に敗れたものの準優勝を果たし、自信を持ってのプロ入りだった。しかし、現実は甘くなかった。
「レベルの高さに圧倒された。青森山田にいた時より、しゃべる余裕もなくなった。徐々に慣れてきたけど、まだ思い描いたプレーはできていない。高望みせず試合に出ることを一番の目標にしてやっていく」と殊勝に語る。
高校時代と最も違いを感じたのは戦術面。「青森山田はおおまかなコンセプトがあってチームで守りながら戦っていたけど、プロは戦術を深く掘り下げてやっている。どこにポジショニングを取ればいいか迷いがある。先輩方に聞いて学んでいる」と正直に打ち明ける。
特に同じDFの槙野智章は全てが教科書のような存在だ。「僕がベテランになった時にこういう選手になってレッズを引っ張っていかないといけないと思う」と心酔している様子だった。
毎日が勉強の高卒ルーキー。ともすれば不安にもなる中で、青森山田で1学年先輩だった武田英寿がチームにいるのは心強い。「めちゃくちゃ話しかけてくる。中学校から一緒にやってるので気を遣わずに話せる関係」と笑顔を見せた。
さらに同じ18歳のGK鈴木彩艶には「風格、体格もそうだけど18歳のプレーじゃない。意識の高さを見習わないといけない」と刺激を受けていることを明かした。いつかチームを代表するプレーヤーになる日を夢見て、藤原は今日もボールを追う。
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