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J1神戸・山口蛍、4チーム降格する今シーズンに危機感「大きなこと言えない」

2021 2/6 06:00SPAIA編集部
ヴィッセル神戸・山口蛍ⒸVISSEL KOBE
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ⒸVISSEL KOBE

昨季はワースト4位の59失点…組織的守備を強化

沖縄県沖縄市でキャンプ中のヴィッセル神戸MF山口蛍が5日、練習終了後にオンライン会見に出席した。

キャンプ2日目のこの日は午前、午後の2部練習。三浦淳寛監督は走り込みの量を増やしているが「オフに体をつくってきたのでしんどいことはない」と平然と言ってのけ、開幕へ順調に進んでいることを印象付けた。

今季は20チーム中4チームがJ2に降格するという熾烈なシーズン。昨年のACL(アジア・チャンピオンズリーグ)で4強入りしただけに上位浮上を口にしてもよさそうなものだが、山口は「4チームが降格するプレッシャーの中でどう戦っていくか。あまり大きなことは言えないんで」と現実を見据える。昨季18チーム中14位だった神戸にとって、降格争いは決して他人事ではないのだ。

そのためにも59失点でワースト4位だった守備面の強化は必須項目。「去年は個に頼り切っている場面が多かったので、組織として守るようにチームに落とし込んでいきたい」と組織的なディフェンスを念頭に置いてトレーニングに励んでいる。

アンドレス・イニエスタは怪我のため開幕が絶望的だが、「アンドレスがいなくても点を取れない心配をすることはない」と意に介していない。「ボランチの位置から得点にからむ場面や、ミドルシュートなどを増やしていきたい」と攻撃参加にも意欲的だ。

現役を長く続けたい気持ちがフェアプレー賞に

昨季はフェアプレー個人賞を受賞。全試合に出場して無警告だったことには「若い時と違って、体のぶつけ合いで取るより、インターセプトして取る、コンタクトせずにボールを取ることに意識を置いている。どういうプレーをしたら長く現役を続けられるか考えて、こういう結論に至ってる」と明かした。30歳となり、残されたサッカー人生を見据える眼差しは真剣だ。

とはいえ「試合中に止めないといけない場面もあるんで、そういうことは考えずにプレーしたい。もし、それで警告を受けても仕方ない」とチームの勝利にために体を張る覚悟も示した。

コロナ渦のため無観客で行われているキャンプには違和感もある。「サポーターがたくさん見に来てくれてサインなどの交流もあるのがキャンプの醍醐味でもある。それがないのは寂しい」と吐露する。

ホテルから外出もできないため、休憩時間に持参したコーヒーを淹れるのがリラックス法という。山口の視線はシーズン開幕にピタリと照準が合っている。

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