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2021年J1は神奈川ダービーで開幕!王者・川崎フロンターレのキーマンはシミッチ

2021 2/1 11:00小林智明
川崎フロンターレの家長昭博と横浜F・マリノスの仲川輝人Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

川崎フロンターレが昨年の“ダブル”で通算白星をリード

今季のJ1リーグ日程が発表され、2月26日(金)19時のオープニングマッチは、王者・川崎フロンターレがホームに横浜F・マリノスを迎える“神奈川ダービー”に決まった。ディフェンディング・チャンピオンと、隣町のライバルクラブである19年王者がいきなり激突。そこで過去の対戦を振り返り、少し気が早いが今回のダービーを占う。

リーグ戦での両チームの通算対戦成績は、フロンターレが昨年、シーズンダブルを決めたことで、15勝6分13敗と白星2つを先行。さらに直近5年の対戦に絞ってみると、6勝2分2敗と大きくリード。17年から3度リーグ優勝を経験した王者の強さが浮き彫りになっている。

川崎F-横浜FM過去5年のリーグ対戦成績


横浜FMの2勝の一つは19年第33節。次節・最終節でのリーグ制覇へ王手をかけるための重要な一戦で、4-1と大勝した。フロンターレが力で圧倒されるのも珍しいだけに、両チームのファン・サポーターにとって記憶に残る試合に違いない。

16年2ndステージ第13節のゲームも忘れられない。F・マリノスはエリク・モンバエルツ前監督体制下で、当時は「堅守」が売りだった。試合はフロンターレが前後半に1点ずつを奪い、2点のアドバンテージを得る。

2点目を挙げたのが84分。これで勝負ありかと思いきや、9分のアデショナルタイムも手伝い、F・マリノスが驚異の粘りで反撃。96分、98分にゴールを決め、土壇場で同点に追いつく。しかし終了間際、CKの流れから小林悠が決勝点をゲットし、フロンターレが劇的勝利を手にしたのだ。

同じ3-1でも2戦目は「タフなゲーム」(川崎F谷口彰悟)

続いて、昨年の神奈川ダービー2戦を振り返りたい。スコアはいずれも3-1でフロンターレが快勝を収めた。両ゲームで最も結果を残し、新人ながら大ブレイクしたのがフロンターレMF三笘薫である。9月の対戦で2得点、11月の対戦では1得点1アシストをマークと計4得点に絡む活躍ぶりだった。

総シュート数比較は1戦目12-9、2戦目22-4といずれもフロンターレが制した。2戦目で大差がついたのは、F・マリノスがGK高丘陽平のハンドによる退場処分(40分)で、1人少なくなった影響もあるだろう。

ただ、内容的にはトリコロール軍団は粘り強さを見せて、終盤まで同点のままゲームを進める。最後は力尽き、90分以降に2点を献上したが、結果ほどの力の差はなかったはず。事実、フロンターレDF谷口彰悟は、「本当にタフなゲームだった。どちらが勝ってもおかしくない展開だったと思う」と胸を撫で下ろした。

2020年の川崎F-横浜FMデータ


次にトラッキングデータの比較。1戦目は走力自慢のF・マリノスが走行距離で3.42km、スプリント回数で6回の差をつけて上回った。

2戦目ではやはり退場者が出た影響もあり、走行距離ではフロンターレが3.342㎞差でリード。しかしながら、スプリント回数では7回差でF・マリノスに軍配が上がった。この数字から退場者が出て、ハードワークを強いられたことが伝わる。

横浜F・マリノスは「ストップ・ザ・三笘薫」が合言葉?

さて、開幕戦をデータ的な観点から占おう。今回、会場は等々力陸上競技場となるが、フロンターレホームでの対F・マリノスは、過去のリーグ戦で10勝2分5敗。さらにここ5年では4勝1敗と圧倒している。ただし、昨季・一昨季の等々力での開幕戦では、サガン鳥栖とFC東京を相手に、スコアレスドローが続いたのが気がかりだ。

フロンターレの注目選手を一人に絞るなら、ボランチの新戦力、名古屋グランパスから加入のジョアン・シミッチを挙げたい。昨季は同ポジションを務めた守田英正が、1月にポルトガル1部のサンタ・クララへ移籍。守田は昨季の神奈川ダービーでは、トラッキングデータ走行距離で2戦ともチーム1位の約11㎞を走り、攻撃力を下支えする存在だった。抜けた穴は小さくないだけに、後釜シミッチの出来が勝敗を左右しそうだ。

一方のF・マリノスは昨季同カードで計6得点を許しただけに、まず失点数を減らしたい。過去5年のフロンターレでのクリーンシートは、勝利した17年第14節の1試合だけ。また、6年連続で開幕戦の無失点ゲームもない。

失点減少のためには、昨年の結果を考慮すれば“三笘封じ”がミッションになるだろう。三笘とのマッチアップが予想される、右SBの松原健or小池龍太の真価が問われる。

開幕戦の両チームによる神奈川ダービーは、今回で6年ぶり2度目。15年1stステージ第1節、日産スタジアムで戦った際には、3-1でフロンターレが敵地で勝点3を得た。果たして今回の勝敗の行方は…。開幕のフライデーナイトが待ち遠しい。

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