イングランドは2大会連続、フランスは3大会連続の準々決勝進出
ワールドカップ(W杯)カタール大会の決勝トーナメント準々決勝で、10日22時(日本時間11日4時)からイングランドとフランスが対戦することになった。
イングランドはグループBでイランとウェールズを下し、アメリカと引き分けて2勝1分で首位通過。フランスはグループDでオーストラリア、デンマークを下し、チュニジアに敗れたものの2勝1敗として首位で突破した。
決勝トーナメント1回戦ではイングランドがセネガルに3-0、フランスがポーランドを3-1で破り、イングランドは2大会連続、連覇を狙うフランスは3大会連続の準々決勝進出を決めた。
イングランドは優勝1回、フランスは優勝2回を誇るヨーロッパの強豪国。得点王候補のフランス代表FWキリアン・エムバペのプレーも含め、楽しみなカードとなった。
1966年イングランド大会と1982年スペイン大会で対戦
イングランドとフランスがワールドカップで対戦したのは意外に少なく、2度しかない。初対戦は1966年イングランド大会だった。グループリーグで同組となった両国は9万8000人が詰めかけたロンドンのウェンブリー・スタジアムで対戦。ロジャー・ハントの2ゴールでイングランドが2-0で快勝した。
開催国のイングランドは2勝1分でグループリーグを首位通過したが、フランスは1分2敗でグループリーグ敗退。イングランドは決勝トーナメントでもアルゼンチン、ポルトガル、西ドイツを破って初優勝を果たした。
2度目の対戦は1982年スペイン大会。グループリーグ初戦で激突し、イングランドがブライアン・ロブソンのゴールで先制すると、フランスもジェラール・ソレールのゴールで追いついたが、後半に入ってイングランドがロブソンとポール・マリナーのゴールで突き放し、3-1で勝った。
イングランドはチェコスロバキアとクウェートも下して3連勝で首位通過。フランスも1勝1分1敗で2位で突破した。その後、イングランドは2次リーグで敗退、フランスは2次リーグも突破したが、準決勝で西ドイツにPK負けした。優勝はイタリアだった。
ジルーは母国代表最多得点、ケインは王手
過去2度のワールドカップでの直接対決はイングランドの2連勝。ワールドカップでは実に40年ぶりの対戦となる。
欧州選手権や親善試合なども含めると、イングランドが17勝5分9敗と勝ち越している。直近では2017年6月に親善試合で対戦し、フランスが3-2で勝利。イングランドはハリー・ケインが2ゴールで同点に追いついたが、最後はフランスのウスマン・デンベレが決勝ゴールを決めた。
イングランドはカタール大会4試合で計12得点2失点。ハリー・ケインはセネガル戦のゴールで通算52得点となり、ウェイン・ルーニーが持つイングランド代表歴代最多の53得点に王手をかけた。2018年ロシア大会でベスト4入りし、今大会でも強さを発揮しているイングランドに、ケインが新記録となるゴールで56年ぶり優勝をもたらすか。
一方のフランスもエムバペがすでに5得点を挙げているだけでなく、36歳のオリビエ・ジルーはポーランド戦のゴールで国際Aマッチ通算52得点となり、ティエリ・アンリを抜いてフランス代表の歴代単独トップに躍り出た。
両国代表の通算得点記録もかかる大一番。お互いに負けられない一戦は、10日22時(日本時間11日4時)キックオフだ。
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