オランダ、アルゼンチンとも2大会ぶりの準々決勝進出
ワールドカップ(W杯)カタール大会の決勝トーナメント準々決勝で、9日22時(日本時間10日4時)からオランダとアルゼンチンが激突することになった。
オランダはグループAでセネガルとカタールを下し、エクアドルと引き分けて2勝1分で首位通過。アルゼンチンはグループCの初戦でサウジアラビアに敗れたもののメキシコ、ポーランドに連勝して首位で突破した。
決勝トーナメント1回戦ではオランダがアメリカに3-1、アルゼンチンがオーストラリアを2-1で破り、ともに2大会ぶりの準々決勝進出を決めた。
アルゼンチンは優勝2回、準優勝3回、オランダも優勝こそないものの準優勝3回を誇る強豪国。ここまで来たらどの組み合わせでも好カードだが、自身5度目の出場で最後のワールドカップとなることを明言しているリオネル・メッシのプレーも含め、楽しみな一戦となった。
1998年フランス大会も準々決勝で激突
オランダとアルゼンチンは過去のワールドカップでは5度対戦している。初対戦は1974年西ドイツ大会。2次リーグで同組となり、「トータルフットボール」のオランダがヨハン・クライフの2ゴールなどで4-0と快勝した。決勝で西ドイツに敗れたものの、オランダは準優勝した。
2度目の対戦は1978年アルゼンチン大会決勝。1-1で延長に突入し、開催国アルゼンチンがマリオ・ケンペスのゴールなどで3-1とオランダを破って初優勝を飾った。
3度目の対戦は1998年フランス大会。デニス・ベルカンプらの活躍でグループリーグを首位通過したオランダと、ガブリエル・バティストゥータのゴールで日本を下すなど3連勝で決勝トーナメントに進出したアルゼンチンが準々決勝で激突した。
パトリック・クライファートのゴールでオランダが先制すると、クラウディオ・ロペスの同点弾でアルゼンチンが追いつく白熱の展開。最後はベルカンプの決勝ゴールでオランダが2-1と勝利をもぎ取った。しかし、オランダは準決勝でブラジル、3位決定戦ではクロアチアに敗れた。
2014年ブラジル大会は準決勝でPK決着
4度目の対戦は2006年ドイツ大会だった。グループCで同組となり、0-0のスコアレスドロー。ともに決勝トーナメントに進出したが、オランダは1回戦でポルトガルに、アルゼンチンは準々決勝で開催国ドイツに敗れた。
5度目の対戦が2014年ブラジル大会だ。ともに3連勝でグループリーグを首位通過すると決勝トーナメントも勝ち上がり、準決勝で激突。ブラジルがドイツに1-7で大敗した「ミネイロンの惨劇」の翌日、オランダとアルゼンチンは互いに譲らずスコアレスドロー。PK戦の末、アルゼンチンが決勝進出を決めた。
アルゼンチンは決勝でドイツに敗れて準優勝だったが、メッシがMVPに選出。オランダは3位決定戦でブラジルを破って3位に入った。
過去の対戦成績はオランダとアルゼンチンが2勝ずつ、引き分け1回と全くの五分(公式記録上はPK戦は引き分け扱い)。カタール大会では、オランダがここまで4試合で8得点2失点、アルゼンチンは7得点3失点と実力は拮抗している。
ルイ・ファン・ハール監督の下、堅い守備で初優勝を狙うオランダか、決勝トーナメント1回戦オーストラリア戦でマラドーナを超えるワールドカップ通算9ゴール目を挙げたメッシを擁するアルゼンチンか。注目の一戦は9日22時(日本時間10日4時)にキックオフだ。
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