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【ラグビーW杯】日本は2大会連続8強入りならず、アルゼンチンとの大一番で敗戦 選手コメント全文

2023 10/9 11:10SPAIA編集部
日本代表のクレイグ・ミラーと姫野和樹,ⒸJRFU
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ⒸJRFU

ベスト8逃すも2027年大会の出場権は確保

ラグビーワールドカップ2023フランス大会に出場している日本代表(世界ランキング13位)は8日、ナントで行われたプールD最終戦でアルゼンチン(同9位)に27-39で敗れ、2大会連続のベスト8入りを逃した。

日本は試合開始直後に先制トライを許したが、16分にアマト・ファカタヴァ、38分には斎藤直人がトライを奪うなど14―15で前半を折り返した。後半も12分に松田力也のペナルティゴール、16分にはレメキ・ロマノラヴァが鮮やかなドロップゴールを決めるなど粘り強く戦い逆転のチャンスをうかがう。

しかし、後半18分にアルゼンチンにこの試合4つめのトライを献上。28分にはマテオ・カレーラスにこの試合ハットトリックとなる3つ目のトライを決められ、突き放された。

この試合の結果、アルゼンチンは勝ち点を14に伸ばし、プールDの2位で決勝トーナメントへ進出。2勝2敗の勝ち点9で3位となった日本は、次回オーストラリアで開催される2027年大会の出場権は確保した。

コメント

■ジェイミー・ジョセフヘッドコーチ
「選手は全力を尽くしてくれましたし、全てを出し切ったと思います。今週出来るだけの努力をして、こういう結果になったのは残念です。次の日本代表監督もちゃんとやってくれると思います。2019年のワールドカップから今までフィジカルな試合が多く、タフな試合を勝ってきました。チームは誇りに思っていいと思います」

■姫野和樹キャプテン
「チームのみんなを誇りに思います。ここにくるまで全員でたくさんの努力をしてきましたし、今日も最高の努力をしてくれた仲間に感謝したいです。結果が出なくて残念ですけど、ここまで選手が頑張れたのはファンの皆さんのおかげです。今回エベレストの頂上に桜を咲かすことはできませんでしたが、自分たちのレガシー、文化、目標、夢は次に受け継がれていくと思います。まだまだ日本のラグビーは強くなれると信じています」

■稲垣啓太
「負けてしまったというのが全てだと思います。自分たちが足りなかったとは思っていませんが、届かなかったのが素直な印象です。ただ、自分達がやってきたことは間違ってないと今でも思っています。次に託したいと思います。(ゲームの展開は)相手にどうやってプレッシャーをかけるかがこの試合のテーマでした。相手にプレッシャーをかけられた部分もありましたが、相手に一歩上回られてしまった印象が強いです。キックボールをキャッチされてから、スコアを許してしまい、反則を重ねてスコアを許してしまったことが敗因だと思います。(4年間振り返ると)あっという間だったと思います。厳しい年もありました。今年を振り返れば国内で結果が出せずワールドカップに乗り込んできました。自分達のやっていることは間違っていないとチームで信じていましたが、最後の最後で一歩及びませんでした。アルゼンチンには次の決勝ラウンドでしっかりと頑張ってほしいと思います。(次に託したいというコメント、代表の位置づけについて)選手のキャリアとして自分が代表に戻るか、戻れるかは今は特に考えていません。自分は日本代表にすごくプライドを持っていますし、皆の憧れの存在でありたいと思っていました。今大会で結果を残すことは出来なかったですが、僕らの姿を見て何かを感じてもらえたら選手としてはすごく嬉しいです。遅くまでたくさんの方が応援してくれたと聞いています。結果は負けてしまいましたが、皆さんに感謝しています。胸を張って日本に帰りたいと思います」

■リーチマイケル
「ここまでの準備もよかったですけど、今日は相手の方が強かった、それがラグビーです。大きな壁をまだまだ乗り越えないといけないと今日感じました。ただ、間違いなくこのチームは成長を続けると思います。(この4年間)最高の準備をできたし、ここまでの道のりも楽しかったです。最後の最後でみんなにいい結果を届けることができなくて残念ですけど、どんな結果であっても応援してくれたファンの皆さんに感謝しています。多くの選手がこのでかい壁を肌で感じたので、これからどう次のラグビーに繋げていくか、反省するところは反省して前向きに考えて準備したいと思います。今回いい結果を出せなかったですけど、プライドをもって戦ったと思います。日本ラグビーはここで終わりじゃないですし、この先も成長していきたいと思いますので、引き続き日本ラグビーを応援してください」

■齋藤直人
「次に進めないということで、このチームでもうラグビーが出来ないと思うと残念な気持ちでいっぱいです。大さん(流選手)の怪我でこういった形で9番をつけることになりましたが、チームを勝たせるのが9番の役割だと思うので、そういった意味でまだまだ力不足だったと思います。(流選手からは)思いっきりやって来い、勝たせて来いと言われました。(ワールドカップの舞台は)最高の時間でしたし、4年後必ず戻ってきたいと思います。テレビの前で応援してくれた皆さん、現地に来てくれた皆さん、本当にありがとうございました。今大会はこれで終わりですけど、ラグビー日本代表はさらに強くなると思うので、これからも応援よろしくお願いします」

■松田力也
「勝てるところまできたと思うし、勝てなくて悔しさしかないです。たくさんの応援をしていただいて、勝って恩返しをしたかったですが、申し訳なく思います。プライドを持ってやってきて、ここまでいい準備をしてたんですけど、最後勝てるところまできて勝てなくて本当に悔しいです。2019年のベスト8以上に行くということを掲げて4年間やってきましたけど、まだまだいけると思うし、次の4年後へ向けてしっかり準備して、この壁を超えるためにやり続けたいなと思います」

■レメキロマノラヴァ
「すごく悲しいです。このチームが大好きですし、負けてしまいとても悔しいです。チャンスがたくさんあったけど最後に取りきれなかったですし、相手は一発でチャンスだった時は全部トライに繋がりました。相手のコンタクトは強かったですが、自分たちのラグビーをやれば勝てたと思いました。自身のパフォーマンスは前回(2019年)より多分良かったと思います。ここに立てたのは僕だけの力ではなく、家族や仲間が手伝ってくれたからですし、その人たちに感謝したいです。日本は普通にティア1の国だと思います。どんな国でも日本と戦うときはベストでくると思うし、今日の結果で将来の日本代表はもっと強くなると思います。皆さん、応援ありがとうございました」

■山中亮平
「何も考えられない状況です。勝つために1週間準備してきて、途中まではいい戦いをできていたと思いますし、どっちに転ぶか分からない状況でしたが、最後相手に流れがいってしまいました。チームメイトが疲れている中、フレッシュな僕が入ることによって勢いをつけて、チームを引っ張っていきたかったですが、10分プレーして、あまり勢いづけることもできなかったです。アルゼンチンはディフェンスがすごくいいチームというのは分かっていたし、後半に入ってからもいいプレッシャーがきていたのは感じていました。ただ、日本もいいアタックがいっぱいありましたし、準備していたことが試合に出ていたのでいいラグビーをしていたと思います。1回メンバーから外れて、2か月間色々な経験ができました。今回戻ってくることができて、メンバーにも選ばれて10分プレーできました。すごく濃い2か月でした。まだまだ日本のラグビーは強くなると思うので、自分もそこでチャレンジしたいと改めて感じました」

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