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ラグビーワールドカップの歴代日本代表成績と優勝国

2023 11/1 06:00SPAIA編集部
2019年ワールドカップの日本代表,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

日本は第2回W杯ジンバブエ戦で初勝利

ラグビーの第10回ワールドカップフランス大会は南アフリカの優勝で幕を閉じた。日本代表は予選プール2勝2敗で決勝トーナメントに進めず、2019年日本大会に続くベスト8入りはならなかった。

それでも決勝トーナメント進出を期待され、日本国中を釘付けにした選手たちの姿は、苦難の連続だったかつての日本ラグビーとは隔世の感がある。第1回大会から振り返ってみたい。

日本代表の歴代ワールドカップ成績


第1回ワールドカップは1987年にニュージーランドとオーストラリアで開催された。宮地克実監督に率いられた日本代表はアメリカに18-21と競り負け、イングランドには7-60で大敗。オーストラリアには朽木英次の2トライなどで善戦したものの23-42で敗れ、3戦全敗に終わった。優勝はニュージーランドだった。

1991年の第2回大会はイングランド、スコットランド、ウェールズ、アイルランド、フランスの5カ国で開催。宿澤広朗監督、平尾誠二主将体制で臨んだ日本は、スコットランドに9-47で敗れたものの、アイルランドには16-32と善戦し、3戦目のジンバブエ戦で9トライを奪って52-8でワールドカップ初勝利を挙げた。優勝はオーストラリアだった。

ニュージーランドに145点奪われる屈辱的大敗も

1995年の第3回大会は南アフリカで開催された。小藪修監督の下、勇躍乗り込んだ日本はしかし、世界との差を痛感させられる。ウェールズに10-57で完敗すると、アイルランドにも28-50で敗戦。3戦目のニュージーランドには17-145という記録的大差で敗れた。優勝は開催国の南アフリカだった。

1999年の第4回大会から出場枠が20に拡大され、ウェールズ、イングランド、フランス、スコットランド、アイルランドの5カ国で行われた。平尾誠二監督に率いられた日本はサモアに9-43で敗れ、ウェールズ戦も大畑大介のトライも実らず15-64で大敗。アルゼンチン戦はノートライで12-33と3戦全敗に終わった。優勝はオーストラリアだった。

2003年の第5回大会はオーストラリアで開催された。日本代表は向井昭吾監督、箕内拓郎主将体制で臨み、スコットランドに11-32と善戦。フランス戦でも2トライを奪ったものの29-51で敗れ、フィジーには13-41で完敗した。中3日で臨んだアメリカ戦も26-39で落とし、4戦全敗に終わった。優勝はイングランドだった。

2007年の第6回大会はフランス開催。元オールブラックスのジョン・カーワンをヘッドコーチに迎えた日本代表は、オーストラリア戦は3-91で大敗したものの、フィジーには31-35と第2回大会以来の白星にわずかに届かなかった。ウェールズに18-72で完敗した後、最終戦のカナダとは12-12でドロー。1995年の第3回大会から続く連敗を、引き分けながら13で止めた。優勝は南アフリカだった。

南アフリカに大番狂わせ演じた2015年大会

2011年の第7回大会はニュージーランドで開催。日本は前回に続いてジョン・カーワンヘッドコーチが指揮を執った。フランスには21-47で敗れたものの一時は4点差に追い上げる善戦。ニュージーランドには7-83で完敗し、トンガにも18-31で敗れた。前回引き分けたカナダ戦は23-23で再びドロー。終了間際に追いつかれ、20年ぶりの勝利はならなかった。優勝は開催国のニュージーランドだった。

そして迎えた2015年の第8回、イングランド大会。エディー・ジョーンズヘッドコーチ率いる日本代表は、スポーツ史に残る大番狂わせを演じる。世界ランキング3位の南アフリカに対して最後まで攻め抜き、終了間際に奇跡の逆転トライ。34-32のビッグアップセットは世界のラグビーファンを驚かせた。

続くスコットランドには10-45で敗れたものの、サモアに26-5、アメリカに28-18で3勝を挙げた。準々決勝には進めなかったが、日本ラグビー界にとって大きな一歩を示す大会となった。優勝はニュージーランドだった。

日本開催となった2019年の第9回大会。ジェイミー・ジョセフヘッドコーチの下、日本は初戦のロシアを30-10、アイルランドを19-12、サモアを38-19、スコットランドを28-21で下し、4連勝で初のベスト8入りを果たした。準々決勝の南アフリカ戦は3-26で敗れたが、日本中がラグビーフィーバーに沸いた。日本を破った南アフリカはその後も勝ち進み、3度目の頂点に立った。

2023年フランス大会もジェイミー・ジョセフヘッドコーチが指揮を執った。初戦は42-12でチリに快勝したが、2戦目はイングランドに12-34で敗戦。3戦目はサモアに28-22で競り勝ったものの、4戦目はアルゼンチンに27-39で屈した。

優勝は南アフリカ。決勝でニュージーランドを12-11で下し、2大会連続4度目の頂点に立った。

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