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関西学院大学アイスホッケー部を徹底解剖!

2016 12/1 16:42
アイスホッケー
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Photo by dotshock/Shutterstock.com

氷上を走り、パックをめぐって体をぶつけ合い、ゴールを奪うのがアイスホッケーの醍醐味。 関西地区では「関関同立」の4校を中心に熾烈な戦いが繰り広げられています。 本稿では、関西学院大学アイスホッケー部にスポットを当てて徹底解剖します。

【関西学院大学】全国から各競技のトップアスリートが集まる名門

兵庫県西宮市にキャンパスがある関西学院大学は、キリスト教に基づいた教育を行う総合大学です。前身である関西学院の設立は1889年、正式に大学となったのは1932年にまで遡ります。
体育会のモットーは「Noble Stubbornness(高貴な粘り)」。ラグビー部は昭和の頃に全国制覇を達成した古豪として知られ、アメリカンフットボール部は「ファイターズ」の名で親しまれており、甲子園ボウルで23回の優勝経験を誇る全国トップクラスの実力を有しています。そのほかサッカー部やバスケットボール部も関西地区の強豪校に名を連ねており、全国から優秀なアスリートが集まってきます。

【歴史】創部80年を超える関西学院大学アイスホッケー部

アイスホッケー部の歴史は古く、今年で80年を超える伝統を持つチームです。これは学内体育会の部活動の中でも長い歴史を持っており、これまでに多くのOBを輩出してきました。チームカラーであるKGブルーのユニフォームには、チームシンボルである新月のマーク。昔から変わらぬ伝統の証です。
関西学生リーグではトップカテゴリーである1部Aリーグに所属しており、関西大学、立命館大学、同志社大学と並び、4強の一角を占めています。冬のインカレにも連続出場を続けており、全国レベルでの活躍も目覚ましいチームです。

【アイスホッケー関西学生リーグ】ベスト4の常連、目指すはリーグ制覇

6チーム総当たり(2回戦)で争われるアイスホッケーの関西学生リーグ1部。上位4チームが決勝リーグに進み、下位2チームが2部との入れ替え戦に臨む形となります。昨シーズンの関西学生1部Aリーグでの成績は2位。関西大学の後塵を拝したものの、チームとしては5年ぶりの準優勝に輝きました。
冬のインカレでは早稲田大学と対戦。関東地区の強豪を相手に第1ピリオドで先制するも、第1ピリオド終了間際に同点に追いつかれてしまいます。その後も攻め続けましたが得点には至らず、逆に試合終了間際に逆転ゴールを許してしまい、1-2での敗戦となりました。格上との対戦ながら健闘が光るゲームでした。

【関西学院大学のトレーニング】氷上で最高のプレーをするために

毎日氷上トレーニングができるわけではないため、陸上での走り込みやウェイトトレーニングにも積極的に取り組んでいます。「氷上での限られた時間で最高のパフォーマンスを発揮するため」という位置付けで日々のトレーニングに臨んでいるのです。
追い込みをかける夏合宿は釧路で実施し、そのまま苫小牧の交流大会に出場します。また、行動規律も定められており、過度な長髪・茶髪・ピアスは禁止。時間厳守と挨拶の励行を含め、厳しい規律を作り上げることで固い絆とチームワークを養っています。

【関西学院大学今シーズンの展望】悲願のリーグ優勝に向け明るい兆しも

2016年の関西学生1部Aリーグが9月に開幕。関西学院大学は執筆時点で2勝2敗の勝ち点6を積み上げ、6チーム中3位につけています。立命館大学との初戦を4-2で白星で飾ると、京都産業大学戦で3-0のクリーンシートを達成して2連勝。
続く関西大学との一戦は0-4で敗れましたが、第3ピリオドは主導権を握り反撃の狼煙となるゴールを挙げるなど、明るい材料も多く見られました。同志社大学との第4節はパワープレー中の3失点が響き0-5で敗戦となりました。 今後に向けた課題と明るい兆しの両方が見られますが、今シーズンも上位進出は間違いなさそうです。

まとめ

王者・関西大学を破るための戦力は揃いつつある関西学院大学。王者打倒の最有力候補とみなされています。 しかし、チームとしての完成度はまだまだこれから。 選手個々およびチームとしてのポテンシャルと伸びしろは大きいだけに、今後の巻き返しに期待したいところです。