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クラシックは首の上げ下げでチュウワウィザードが制す JBC3競走を写真とともに振り返る

2019 11/5 11:07SPAIA編集部
2019年のJBCクラシックを制したチュウワウィザードⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
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ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

武豊騎手が快挙達成

11月4日、浦和競馬場では地方競馬の祭典「JBC2019浦和」が行われた。史上初の浦和開催に、場内はこれまでにないほどの観客で溢れ、熱気に満ちていた。そうした中で行われたGⅠ競走「JBCレディスクラシック」「JBCスプリント」「JBCクラシック」の3レースについて振り返っていこう。

最初に行われたのは、牝馬によって争われるJBCレディスクラシック(GⅠ・ダート1400m)。1番人気は前哨戦のレディスプレリュード2着から挑むファッショニスタ、2番人気はながつきSを1:09.0という好タイムで制し、挑んできたゴールドクイーンだった。

正面スタンド前からのスタート後、ゴール板やや手前で最内を走っていたモンペルデュがラチに接触して落馬するというアクシデントが発生。波乱の幕開けとなった中、先手をとったのはゴールドクイーン、3馬身ほど空いた2番手集団にファッショニスタという隊列でレースは流れたが、3コーナー過ぎで早めに進出して行ったのは、3番人気のヤマニンアンプリメだった。

逃げるゴールドクイーンとの差をぐんぐんと詰め、直線半ばであっさり捉えると、そのまま2馬身差をつけて勝利。見事にGⅠ初制覇を果たした。

2019年JBCレディスクラシックを制したヤマニンアンプリメⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

騎乗した武豊騎手はこの勝利でJBC3競走完全制覇、そして地方競馬のGⅠ全競走制覇という快挙を成し遂げた。

浦和のブルドッグボスが見事な差し切り勝ち

続いて行われたのはJBCスプリント(GⅠ・ダート1400m)。GⅠ初勝利の期待がかかる藤田菜七子騎手騎乗のコパノキッキングに注目が集まっていた。

2019年JBCスプリント2着のコパノキッキングⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

内枠から好スタートを切ったノブワイルドが何がなんでもハナは譲らない構えを見せて、逃げる展開に。2番手にはファンタジスト、コパノキッキングは3番手の外目というポジションからレースを進める。

3コーナを迎え、先頭のノブワイルドのリードがなくなり、コパノキッキングが早め先頭に立つ形となる。ミスターメロディ、ショコラブランもその直後につけ、最後の直線コースへ。粘るコパノキッキングがそのまま押し切るかと思ったが、それを外から強襲したのが地元浦和のブルドッグボス。最後はクビ差をつけての見事な勝利だった。

2019年JBCスプリントを制したブルドッグボスⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

浦和のブルドッグボスが勝ち、3着には大井のトロヴァオが入り南関東の短距離のレベルの高さを思い知らされたレースだった。

際どい接戦を制したのは1番人気のチュウワウィザード

メインレースはJBCクラシック(GⅠ・ダート2000m)。ここは単勝1.6倍とチュウワウィザードが断然の人気に推される形となった。

各馬が向正面からスタートを切ると、 外から気合をつけて先手を奪ったのはワークアンドラブ、2番手にシュテルングランツとなり地方馬2頭がレースを引っ張る。有力どころではチュウワウィザードが4番手、オメガパフュームは後方3番手を追走。スローペースで流れていたものの、2周目の向正面に入ると馬群が密集し、一気にペースアップ。

粘るワークアンドラブをチュウワウィザードがかわして早めに先頭に立つ。それを目がけて伸びてきたのはオメガパフューム、ゴール前はJRAの上位人気馬2頭による争いとなった。

ゴール後あっさりと引き上げてきたチュウワウィザードに対し、オメガパフュームに騎乗したデムーロ騎手と陣営は勝利を確信したかのようなウイニングラン。報道陣からの声がけに、お馴染みの飛行機ポーズで応えていた。

2019年JBCクラシック2着のオメガパフュームⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

しかし写真判定の結果、ハナ差で勝利していたのはチュウワウィザードだった。前走の帝王賞ではオメガパフュームに敗れて2着だっただけに、その雪辱を果たすGⅠ初勝利となった。

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