「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」

【みやこS】過去の平均上がりは36.5 本命は展開にも恵まれそうなアングライフェン

2019 11/1 11:00三木俊幸
イメージ画像ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
このエントリーをはてなブックマークに追加

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

先週のダートは高速決着が目立つ

11月3日(日)、京都競馬場ではチャンピオンズCに向けた重要な一戦、みやこS(GⅢ・ダート1800m)が行われる。JBCとも週が重なるだけに、出走馬が分散する傾向もあるが、今年は小回りの浦和コースを嫌ってなのか、GⅠ馬インティや前走の名鉄杯で強い競馬をしたスマハマ、3歳世代の主力の1頭ワイドファラオなど好メンバーがそろった。このレースも馬場予想の観点から分析していく。

先週末に京都競馬場のダートコースで行われたレース結果は以下の通りとなっている。

10/26・27の京都ダートコースの上がりⒸSPAIA

ⒸSPAIA

土曜日の1レース~日曜日前半3レースは重馬場でのレースとなり、後半2レースが稍重でのレースとなった。タイム面では土曜日の3歳以上1勝クラスの1800m戦で1:50.4、稍重に回復後に1900mで争われた御陵S(3勝クラス)では1:56.4という速いタイムの決着が見られた。

上がりタイムでは、1着平均36.7、2着平均37.2、3着平均36.9、1〜3着平均36.9だった。今週は良馬場に回復してのレースとなることが予想されるため、全体的には先週より遅くなると考えるが、みやこSは重賞なので、先週の36.9というタイムは参考になりそう。

10/26・27の京都ダートコースの通過順位ⒸSPAIA

ⒸSPAIA

脚質面では1着馬の4角平均通過ポイントが2.2P、2着が1.8P、3着が2.7Pと着順によってばらつきが見られた。しかし1〜3着の平均通過ポイントは2.2Pとなっており、基本的には先行馬が有利の馬場だったと言えるだろう。

過去8年の上がり平均は36.5

では過去のみやこSの傾向はどうだったのか、見ていこう。このレースが創設されたのは2010年、そして2018年はJBCが京都競馬場で開催されたことで、施行されなかったので過去8年のデータとなる。

みやこステークス過去8年の上がりⒸSPAIA

ⒸSPAIA

重賞レースらしく、良馬場でも36秒台の決着が多く、1〜3着まではいずれも平均36.5というタイムとなっていた。ここまで平均が同じ数値になるのは珍しいことだが、信頼度も高いと言える。

みやこステークス過去8年の通過順位ⒸSPAIA

ⒸSPAIA

通過順位を見てみると、1着馬は4角平均通過ポイントが1.9Pで逃げ・先行が断然有利、2着馬は2.5P、3着馬は2.4Pと差し馬の台頭も目立つ。ただ全体の4角平均通過ポイントは2.3Pとなっており、好位からレースを進められるタイプが狙い目だろう。

これらのデータから、基準の上がりは36.5、4角平均通過ポイントは2.3Pとして予想を行なっていく。

穴は前走で1800mに対応したヴェンジェンス

今年の出走馬の中でピックアップしたのは5頭。

3着以内に好走したときの平均上がりⒸSPAIA

ⒸSPAIA

本命はアングライフェンとした。上がり平均が36.5とぴったり。4角平均通過ポイント2.6Pは+0.3Pだが3着以内ということを考えると、許容範囲内だと言ってもいい。近5走で馬券に絡んでいるのはいずれも1900m以上だが、今年は先行したい馬も多いので、1800mでも展開に恵まれそうで本命に推す。

対抗はスマハマ。続けて使えない体質の弱さがあるが、非凡な能力は秘めている。前走の名鉄杯では、1:47.6のレコード勝ちを果たした。上がり平均は36.7で+0.2秒差、4角平均通過ポイントは1.7Pとやや前目でのレースを得意としているが、3走前の青竜Sでは中団からの競馬でも2着となっていることから、控える競馬になっても問題ないだろう。

3番手はインティ。前走の帝王賞では6着と敗れたが、1800mは最も得意とする条件。フェブラリーSを勝利するなど実績は申し分ない。不安があるとすれば59kgという斤量だが、すんなりハナを切れれば、そのまま押し切りもあるかもしれない。

ヴェンジェンスは上がり平均が37.0ながら、4角平均通過ポイント2.1Pと適性が高い。1400mを得意としていた馬だが、前走の太秦Sでは58kgを背負って2着と初の1800m戦にも対応した。力的にはここでも通用するだけのものがあるので、人気がなければ穴で面白い存在だ。

アドマイヤビクターは上がり平均37.2、4角平均通過ポイント1.6と決して適性が高いわけではないが、まだ底を見せておらず、このメンバーでも通用する可能性に期待して印を回した。

▽みやこS予想▽
◎アングライフェン
○スマハマ
▲インティ
☆ヴェンジェンス
×アドマイヤビクター

《関連記事》
【アルゼンチン共和国杯】「4角平均通過ポイントは2.6」スタミナ、上がり勝負に合う馬は?
【JBC予想】浦和はとにかく前有利 どのレースも脚質が勝敗の分かれ目に
ルメール騎手の神騎乗でアーモンドアイが圧勝、次走注目馬は?天皇賞秋を振り返る