後方を振り返るほどの余裕の勝利
GⅠ馬10頭という豪華メンバーで争われた天皇賞・秋(GⅠ・芝2000m)。人気はGⅠ6勝目を狙う現役最強馬アーモンドアイと3歳最強馬サートゥルナーリアに集まったが、果たしてどのようなレースとなったのか。グラフィックとともに振り返っていこう。
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好スタートを切り、先手をとったのは5アエロリット。その外からスッと並びかけていった7スティッフェリオが2番手で2コーナーのカーブを回っていく。注目の10サートゥルナーリアは3番手のイン、2アーモンドアイはそれをマークするように2馬身後ろに付ける形となり、その2頭の後ろに9ダノンプレミアムが追走。14ワグネリアンは中団10番手、ユーキャンスマイルは後方4番手からレースを進め、前半1000mの通過は59.0秒と平均より少し遅いペースで通過する。
4コーナーに差し掛かったところで9ダノンプレミアムが徐々に進出を始め、3番手まで進出。しかし、依然として5アエロリットが1馬身ほどのリードを取って、最後の直線コースへと向いた。内に5アエロリット、外に9ダノンプレミアム、間に10サートゥルナーリアと3頭がほぼ横並びとなった中、2アーモンドアイは内で前が空かず。
しかし、アエロリットが外にモタれた一瞬の隙を突いて抜け出すと、残り200mを切ったあたりでは完全に脚色が違い、一気に後続との差を広げてルメール騎手は後方を振り返るほどの余裕があった。
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まさしくこれが現役最強馬の走りだと言わんばかりの末脚で見事に天皇賞・秋を勝利。追いだしが遅れても冷静に対処したルメール騎手の騎乗ぶりがすばらしかった。勝ちタイムは1:56.2、2着にはダノンプレミアム、3着にはアエロリットという結果となった。