前半1000m、58.3秒というハイペースに
10月13日(日)、京都競馬場では3歳牝馬クラシックの最終戦、秋華賞(GⅠ・芝2000m)が行われた。前日に台風19号の影響を受け、馬場は不良まで悪化。レース当日も馬場状態が気がかりではあったものの、急速な回復を見せて稍重でのレースとなった。
1番人気は前走ローズSを快勝したダノンファンタジー、2番人気はオークス2着馬のカレンブーケドール、3番人気は道悪で2連勝中の上がり馬エスポワールだった。
戦前の予想ではコントラチェックが逃げると思われていたが、内からビーチサンバも先手を主張し、2頭が並んでレースを引っ張る形となった。この日は前が有利な馬場だったこともあり、ビーチサンバは果敢にハナを奪ったのだろう。
3馬身ほど空いた3番手にダノンファンタジーとパッシングスルー、春のクラシックでも善戦していたクロノジェネシスは7番手からレースを進める。その2馬身後ろにカレンブーケドール、後方4番手にシゲルピンクダイヤという展開で前半1000mを58.3秒という速いペースで通過する。
残り600mを過ぎ、ビーチサンバがペースを刻んで行くが、外からダノンファンタジーが早めに進出。クロノジェネシスも内からジワジワと上がっていく。直線に入り、残り200mすぎでクロノジェネシスが一気に先頭へ躍り出る。それを目がけてカレンブーケドールは追うが、リードは縮まらず。そのままクロノジェネシスが先頭でゴールした。勝ちタイムは1:59.9、3着には後方から追い込んだシゲルピンクダイヤが入った。
3連複15170円を的中
勝利したクロノジェネシスは、これまで桜花賞、オークスともに3着と惜しいレースが続いていただけに、これがうれしいGⅠ初勝利となった。馬体重+20kgが示しているように、今回が休み明けで不安もあったが、心配無用なレースぶりだった。
2着のカレンブーケドールは、ハイペースの中で中団からのレースを選択。直線で外から勝ち馬に被されてモタモタしてしまったが、切れ味で劣ってしまったことを踏まえると、この結果は致し方ないのではないだろうか。欲を言えば、もう1列前で競馬を進めるのがベストだっただろう。
3着のシゲルピンクダイヤは、前走の反省を生かし、後方の内目で極力ロスのない競馬に徹して、直線だけ外に持ち出すレースを見せた。和田騎手の好騎乗に加え、稍重で上がりがかかったこともこの馬にとってはプラスに作用したが、やはり距離は少し長かった印象が残った。
5着のビーチサンバは、パドックで春とは見違える馬体に成長を見せており、調子も良さそうに見えた。結果的にハイペースでの逃げになってしまったが、見せ場は作った。厳しいペースで3着馬とコンマ1秒差なら上出来。脚質にも自在性が出てきており、次走以降も注目したい。
1番人気のダノンファンタジーは道悪、ハイペースが影響して8着に敗れた。力負けではないだけに、次走以降に良馬場で出走してきた際には巻き返しが期待できるだろう。
予想は、門田氏が2着のカレンブーケドールを推奨していたが、勝ち馬のクロノジェネシスを無印にしており、惜しい結果に。東大ホースメンクラブと京都大学競馬研究会の◎パッシングスルーは10着に終わり残念な結果に終わっている。一方で、三木氏は◎シゲルピンクダイヤが3着に入り、見事に的中。3連複の配当は15,170円と万馬券となった。
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