高齢馬の逆襲にも要注意!
今でも忘れられない思い出がある。私が大学に合格し秋田から東京へ上京する際に、長距離夜行バス「ドリーム鳥海号」の車内にて最初にMDで聴いたのはシャ乱Qの『上・京・物・語』。飛行機だったら70分の距離だが、長距離バスでは約9時間。しかし、当時の私にとって今後の生活に想いを馳せるのに必要な時間だったと思う。“長距離”というワードで当時の事を曲と共に思い出した。
さて、今週はJRA屈指の長距離レース「ダイヤモンドS」。約3分半の長丁場を乗り切れるスタミナ自慢を探していきたい。
まずは近10年間の前走クラス別成績から調べていこう。
GⅠ [1-3-0-10]
GⅡ [4-2-5-36]
GⅢ [1-0-0-10]
オープン特別 [4-3-2-39]
3勝クラス [0-1-3-16]
2勝クラス [0-1-0-5]
GⅡ、オープン特別からの転戦馬が4勝ずつ。まずGⅡ組はAJCCが[3-0-0-8]、ステイヤーズS[1-2-2-16]、日経新春杯[0-0-3-6]、その他[0-0-0-6]となっている。AJCC組は3勝しているが13年アドマイヤラクティ、14年と15年を連覇したフェイムゲームはともに当日1番人気だった。人気に要注目だ。
次に、ステイヤーズS組で連対した3頭は前走4着以内、かつダイヤモンドS当日は3番人気以内となっていた。オープン特別組では万葉S組が4連対だが、全馬が前走5着以内。それ以外の3連対は2012年15番人気で勝ったケイアイドウソジン、2020年に最低人気で大駆けしたミライヘノツバサ、そして2014年に5番人気2着のセイクリッドバレー。穴党は万葉S以外のオープン特別からの転戦馬を狙いたい。
次に前走距離別成績。ステイヤーズSに次ぐJRA屈指の長距離レースなだけに、スタミナ面にも気を配っておきたい。なお、今回は芝レースのみで集計している。
1800m以下 [0-0-0-3]
2000m [2-1-0-17]
2200m [3-0-1-14]
2400m [0-3-5-21]
2500m [1-1-0-10]
2600m [0-0-0-1]
3000m [2-2-2-28]
3200m [0-1-0-1]
3600m [1-2-2-16]
長距離転戦組が優勢かと思いきや、前走2000m~2400m組の好成績が目立つ。特に2400m組は、勝ち星こそないものの2着3回、3着5回と8回馬券に絡んでおり、買い目には加えておいた方が良いだろう。
最後に年齢別成績。
4歳 [2-3-4-10]
5歳 [3-2-0-25]
6歳 [3-1-4-27]
7歳 [1-1-1-24]
8歳以上 [1-3-1-30]
どの年代からも勝ち馬、2着馬がでていて拮抗している。目を見張るのは高齢馬の活躍。2013年に9歳馬ジャガーメイルが2着したように軽視は禁物だ。覚えておきたいのは「7歳以上かつ当日5番人気以内」ならば[1-3-1-7]と好成績ということと、「5歳以上が1番人気」ならば[4-0-0-0]という点だ。
ダイヤモンドSは1番人気が過去10年間で[6-2-0-2]なのだが、取りこぼしているのは4歳馬で[2-2-0-2]となっており、2016年菊花賞4着馬のタンタアレグリア、2020年万葉S1着のタガノディアマンテは成績上位ながら馬券外に飛んでいる。