高配当の使者10傑!トップは「田中健」騎手だ!
ヴィクトリーが制した2007年の皐月賞。その時間、私は所用で仙台行きの新幹線に乗っていたのだが、携帯電話で結果を見た時に手の震えが止まらなかった思い出がある。なんせ印をうった6頭中5頭が掲示板を独占し、馬連、枠連、3連複が的中し、数十万のお金がいきなり手に入ったのだ。ちなみにこの時、△を回していたのが「モチ」だった。
どうも年末年始が近づくとこの馬を思い出すことが多い。今年の餅代はどの様に稼ぎ出そうか。さて、今回は2021年11月末までに回収率が100%を超えている「騎手」と「調教師」にスポットをあて、年末の臨時収入を目指してみたい。
まずは騎手ランキングから。集計については、2021年1月1日から11月30日までの間に騎乗数100回以上かつ10勝以上あげている騎手をピックアップし、騎手名、単勝回収率(1着数、勝率、平均人気)の順に紹介していく。
1位 田中健 158%(11勝、6.5%、9.8番人気)
2位 中井裕二 155%(17勝、5.5%、9.3番人気)
3位 高倉稜 154%(11勝、5.8%、9.8番人気)
4位 亀田温心 134%(35勝、6.3%、8.7番人気)
5位 北村宏司 113%(22勝、6.9%、7.8番人気)
6位 勝浦正樹 111%(19勝、5.0%、8.9番人気)
7位 鮫島克駿 108%(61勝、8.0%、6.8番人気)
8位 坂井瑠星 105%(44勝、9.7%、7.1番人気)
9位 西村淳也 103%(47勝、7.9%、6.9番人気)
10位 菊沢一樹 101%(14勝、3.1%、10.0番人気)
堂々の第1位は「田中健」騎手。成績は[11-8-7-144]となっている。馬券圏内に絡んだ26回中、単勝オッズ一桁の馬はわずか9回。
実は、今年100回以上騎乗して複勝の回収率が100%を超えているのは田中健騎手ただ一人。特にダートの1800m以下で穴をあける事が多く、9月には単勝256倍のチョウワイルドで3着に突っ込み大万馬券を提供した。頭までは厳しそうな馬であっても思い切った騎乗で馬券圏内にもってくるだけに、年末まで目が離せない。
では、12月に競馬が行われる中山、阪神、中京に絞って調べてみよう。初めに有馬記念の舞台、中山競馬場で行われたレース数は396。騎乗数50回以上で今年安定した回収率をあげたのは3人だ。
宮崎北斗(単勝回収率325%、複勝回収率101%)
横山琉人(単勝回収率324%、複勝回収率180%)
柴田大知(単勝回収率100%、複勝回収率117%)
「宮崎北斗」騎手は今年7勝だが5勝が中山競馬場であげたもの。ながつきステークスで単勝158.6倍のロイヤルパールスを1着にもってきたので極端な数字となっているが、決して当該舞台では軽視できない騎手である。
「横山琉人」騎手は10月の新馬戦で単勝176.3倍のガルブグリーンで1着、3月の未勝利戦で245.3倍のトーアテンニョを2着に導いている事で回収率があがっている。しかし新人騎手とはいえ、しっかりレースができているだけに今後の成長込みで期待したい。
そして「柴田大知」騎手。全体の成績では[16-36-26-406]複勝率16.1%なのに対し、中山では[6-17-12-132]で複勝率21.0%をマークしている。3連系の馬券で注目しておきたい。
同様の条件で阪神を調べてみると該当するのは「吉田隼人」騎手ただ一人で、単勝回収率180%、複勝回収率109%という成績だ。
注目すべきは平均6.3番人気と決して穴馬で大きく数字を伸ばしているわけではなく、[10-9-10-77]で複勝率27.4%と安定的な成績を残している点にある。関東の騎手ではあるが、阪神で騎乗する際には覚えておきたい。
最後に中京巧者。こちらは5名が単勝と複勝の回収率で100%オーバーだった。
中井裕二(単勝回収率399%、複勝回収率120%)
亀田温心(単勝回収率363%、複勝回収率158%)
高倉稜(単勝回収率244%、複勝回収率111%)
太宰啓介(単勝回収率208%、複勝回収率110%)
藤岡佑介(単勝回収率125%、複勝回収率114%)
ここでは「藤岡佑介」騎手が注目だ。藤岡騎手の場合は大きな穴馬を持ってくるケースは少なく、人気と着順が比例するケースが目立つ。例として全国成績では1番人気に騎乗した際、[14-11-6-12]複勝率72.1%というハイアベレージをマークしている。
リーディング1位のC.ルメール騎手が64.2%、2位の川田将雅騎手が67.7%、3位の松山弘平騎手が59.1%なのだからいかに高水準か分かる。藤岡騎手を狙う際は人気と照らし合わせ、馬券に組み込むことがポイントになる。