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秋華賞は2008年に3連単1098万馬券が飛び出す! 平均配当から見えてくる秋のGⅠレース攻略法とは?

2021 10/12 17:00高橋楓
秋GⅠ3連単配当ランキング,ⒸSPAIA
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秋のGⅠ限定!3連単高配当ランキング!

後にも先にも仕事中に椅子から崩れ落ちたのは1度だけになるだろう。2006年10月1日「スプリンターズS」当日。私はWINSで10番人気のメイショウボーラー、そして最終的に最低人気となる16番人気のタガノバスティーユ絡みの3連単マルチ馬券を中心に買い込み休日出勤に向かった。

当時の私はライターではなく普通のサラリーマン。休日という事もありオフィスはまばらで、たまたま競馬好きのメンバーのみという事もあり、テレビの電源をオンにした。その数分後、「ドスン」という音と共に私は脱力し椅子から崩れ落ちた。買っている2頭は馬券に絡んでいるのだが、勝った1番人気テイクオーバーターゲットの馬券は持っていないのだ。

相手に選んだのは忘れもしない、サイレントウィットネスとオレハマッテルゼ。穴党の性というものだろう。帰りに焼肉でヤケ酒をした思い出があるのでワイドは当たったのだろうが、260万馬券を取り逃がしたショックでよく覚えていない。今回は秋のGⅠ戦における高配当ランキングと、各レースの「平均配当」の傾向を調べてみたい。

GⅠ3連単高配当ランキング(秋編),ⒸSPAIA


まず、秋のGⅠ限定で3連単の高配当ランキングを振り返ってみよう。

第1位 2008年10月19日 秋華賞 10,982,020円
第2位 2012年12月9日 阪神JF 3,047,070円
第3位 2006年10月1日 スプリンターズS 2,637,570円
第4位 2009年11月15日 エリザベス女王杯 1,545,760円
第5位 2005年10月30日 天皇賞(秋) 1,226,130円

まず、第1位はブラックエンブレムが制した2008年の秋華賞だ。オークス馬トールポピーと桜花賞馬レジネッタが人気を分け合い、そして両レースの2着馬エフティマイアが続くという様相だった。

この年の桜花賞は3連単700万馬券。オークスは44万馬券。もしかしたら秋華賞も荒れるかもと思ってはいたが、1000万馬券までとは夢にも思わなかった。3着に16番人気のプロヴィナージュが逃げ粘ったことと、春先には1番人気でフラワーカップを勝ち、有力馬の1頭に数えられていたブラックエンブレムがローズSで惨敗し、本番では11番人気となっていたことで、衝撃的な特大万馬券となった。

第2位はローブティサージュが制した2012年の阪神JF。2011年にノーザンファームと提携したシルクレーシングの初年度募集馬からいきなりのGⅠ制覇。非常に大きなインパクトだった。レースは前半1000mを57秒8で通過する中、2番手につけていた15番人気のクロフネサプライズが最後まで粘り込み、3着に10番人気のレッドセシリアが追い込んできた事で300万馬券となった。

第3位は書き出しでも登場した2006年スプリンターズS。国際GⅠに認定された初年度でテイクオーバーターゲットが勝ったレース。豪州最優秀スプリンターの本馬、前年の覇者サイレントウィットネス、GⅠ連勝中のレザーク、世界中で好走を披露していたベンバウン、そしてそこに高松宮記念馬オレハマッテルゼ。終わってみればテイクオーバーターゲットの独り舞台。日本円にしてわずか11万円で購入され、馬主兼トレーナーでありタクシー運転手も兼業していたJ.ジャニアック調教師と弱冠22歳のJ.フォード騎手とのチームで掴んだ勝利だった。

第4位はクィーンスプマンテとテイエムプリキュアが歴史に残る大逃げをした2009年のエリザベス女王杯。単勝1.6倍のブエナビスタ以下16頭が金縛りにあったように動くことが出来ず、前にいった2頭のマッチレース。競馬の怖さをまざまざと見せつけられた一戦だった。今でもあの3コーナー辺りからの独特な歓声を聞くと身震いがする。

第5位はヘヴンリーロマンスが制した2005年の天皇賞(秋)。史上初めて天皇皇后両陛下が御来臨のもとに行われた当レース。ゴール後に松永幹夫騎手がヘルメットを脱ぎ馬上よりスタンドでご観戦の両陛下に深々と頭を下げた事で有名なレースである。札幌記念を勝ちながら当日は14番人気だった本馬と、3着に前年の2着馬ながらその後不振が続いていた13番人気のダンスインザムードが入った事により、1番人気のゼンノロブロイが2着に入りながら100万馬券となったのだ。

秋のGⅠ平均配当ランキング!

GⅠ3連単平均配当ランキング(秋編),ⒸSPAIA


次に秋のGⅠレースについて、3連単が発売されて以降の平均配当を振り返りたい。正直言って、頭の中のイメージと私は乖離があった。なお、ジャパンカップダートはチャンピオンズCに合算して考えている。

第1位 ホープフルS 16,088円
第2位 ジャパンカップ 54,693円
第3位 朝日杯フューチュリティS 64,750円
第4位 マイルチャンピオンシップ 85,445円
第5位 チャンピオンズC 106,766円
第6位 エリザベス女王杯 134,926円
第7位 天皇賞(秋) 136,242円
第8位 菊花賞 139,662円
第9位 有馬記念 143,329円
第10位 阪神ジュベナイルF 227,035円
第11位 スプリンターズS 247,230円
第12位 秋華賞 699,695円

第1位から第4位までが3連単平均配当10万円未満の「荒れにくい」レースと見てよいだろう。第1位のホープフルSはGⅠ昇格後、その年の萩S、東京スポーツ杯2歳Sなどオープン以上で強い勝ち方をした1番人気馬が快勝している事もあり、平均配当は落ち着いた結果となった。また2位のジャパンカップは舞台が府中の芝2400mで並大抵の馬では勝てないコース形態。ましてやここを本番に有力馬も仕上げてくるため、力通り決まるケースが多い。

正直なところ意外だったのが第3位に朝日杯フューチュリティS、第4位にマイルチャンピオンシップがランクインしてきたこと。まず朝日杯は中山開催時代の2007年にゴスホークケン、2013年のアジアエクスプレス、そして阪神に変わって2014年ダノンプラチナ、2016年サトノアレスの計4回で10万馬券以上が飛び出しているだけに「荒れる」イメージが強かったが、秋のGⅠシリーズの中では落ち着いた配当になっていた。

2017年のダノンプレミアムの際に2630円というガチガチ配当があった事も影響があるかもしれない。他にもローズキングダムが勝った2009年、マイネルレコルトが勝った2004年も万馬券になっていないだけに、紐荒れ期待の本命党向けレースとして今後は考えたい。

そして第4位にマイルチャンピオンシップがはいった。2009年カンパニー、2010年エーシンフォワード、2011年エイシンアポロンと毎年のように10万馬券以上が飛び出していたが、近年は落ち着き気味で昨年2020年はグランアレグリアが圧勝し4480円の本命決着。強い馬に逆らわず、スピードの絶対値に注目したい。

意外な順位だったのが第7位の天皇賞(秋)だ。ヘヴンリーロマンスの100万馬券があるとはいえ、2020年と2019年に連覇したアーモンドアイ、2010年ブエナビスタ、2008年ウオッカ以外の年はすべて3連単が万馬券となっている。「府中の2000m」と「天皇賞の格式」のイメージのせいか本命党のレースという印象が強かったが、頭をリセットしておきたい。

《ライタープロフィール》
高橋楓。秋田県出身。
競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』にてライターデビュー。競馬、ボートレース、競輪の記事を中心に執筆している。

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