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【ファルコンS】グレナディアガーズは複勝率3.2%のデータで消し ハイブリッド式消去法の狙いは

2021 3/17 06:00八木遊
過去10年のファルコンS『前走1着』×『前走2着馬と0秒1差以内』の成績インフォグラフィックⒸSPAIA
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5つのデータから絞れた馬は?

先週は『フィリーズレビュー』を予想。本命ポールネイロン、対抗オパールムーンはともに惨敗し、勝ったシゲルピンクルビーは無印という散々な結果に終わった。

今週予想するのは20日に中京競馬場で行われる『ファルコンステークス』だ。いつも通り、過去10年のデータから、複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップ。当てはまった馬を順に消去していく。今年はフルゲート18頭に、19頭がエントリー。収得賞金400万円の6頭が抽選対象で、このままいけば1頭が除外される。

『前走非重賞』×『前走2~5着』★3.0%★

まずは前走クラス別で見る。非重賞組は【5-5-3-104】(複勝率11.1%)で、重賞組の複勝率33.3%に大きく劣る。特に苦戦が目立つのは前走2~5着馬で、【0-1-0-32】(同3.0%)と2着が1回あるだけ。6着以下だと【1-1-1-26】(同10.3%)なので、馬券妙味的にも前走で掲示板を外していた方が狙い目と言えそうだ。

抽選対象を含めた登録19頭の中で、この条件に当てはまったのは2頭。前走クロッカスS(L)3着のニシノアジャストと同3歳1勝クラス5着のフォティノースをまず消去する。

【今年の該当馬】
・ニシノアジャスト
・フォティノース

『前走1着』×『前走2着馬と0秒1差以内』★3.2%★

続いては、前走勝利した馬のなかから消去対象を探したい。注目したのは2着馬との着差。0秒1以内という僅差勝ちだった場合、ファルコンSでの成績は【0-0-1-30】(複勝率3.2%)と苦戦している。一方、0秒2以上の差をつけて勝っていた場合は【4-3-1-16】(同33.3%)だった。

今年、この条件に当てはまったのは、前走朝日杯FSを0秒1差で制したグレナディアガーズなど3頭。当然過去10年でG1を制覇した馬の当該レース参戦はなく、重賞で0秒1差以内の勝利を収めていた馬も1頭だけ。それでも敢えて、2歳マイル王を消すことで高配当を狙いにいく。

【今年の該当馬】
・アスコルターレ
・グレナディアガーズ
・ヴィジュネル

『前走馬体重460kg未満』×『前走から中5週以下』★4.2%★

続いては馬格を取り上げる。前走馬体重460kg未満で出走していた馬は【2-2-1-48】(複勝率9.4%)と460kg以上だった【8-8-9-90】(同21.7%)に見劣る。460kg未満だった馬の好走条件は、前走から中6週以上の間隔が開いていること。その場合の成績は【2-1-1-25】(同13.8%)だった。一方、中5週以下だと【0-1-0-23】(同4.2%)。3つ目の消去データにはこの条件を取り上げたい。

今年このデータに該当したのは7頭いた。うち2頭がすでに消去済み。新たにサルビアなど5頭が消えた。

【今年の該当馬】
・(アスコルターレ)
・サトノアイ
・サルビア
・(フォティノース)
・ホーキーポーキー
・マリーナ
・ラングロワ

『前走距離1400m以下』×『前走上がり4位以下』★6.4%★

4つ目は、前走距離に注目。前走1400m以下を使われた組は、その前走で上がり3位以内をマークしていないと厳しい。4位以下の馬は47頭いたが、【1-1-1-44】(複勝率6.4%)。一方、3位以内だと複勝率18.2%と及第点の数字を残している。

今年の消去対象馬はゲンパチミーティアなど3頭。4つのデータを終えて、19頭中12頭の消去に成功した。

【今年の該当馬】
・ゲンパチミーティア
・フォイアーロート
・(ホーキーポーキー)

『今回馬番10番から外』×『今回5番人気以下』×★1.8%★

4つのデータを経て、残ったのは7頭。最後は当日の馬番と人気の組み合わせでもう少し絞っておきたい。

ファルコンSでは2桁馬番(10番から外)は【5-4-2-70】(複勝率13.6%)と、外目の枠が不利とまでは言えない。しかし、ある程度の人気がないと馬券に絡むのは難しそうだ。単勝1~4番人気の【4-4-2-12】(同45.5%)に対し、5番人気以下は【1-0-0-55】(同1.8%)と絶望的な数字が残っている。

5つ目のデータを前に消去を免れたのは、インフィナイト、ショックアクション、トーセンウォーリア、ファルヴォーレ、モントライゼ、ルークズネスト、そしてロードマックスの7頭。この中で2桁馬番かつ当日5番人気以下になりそうな馬は消去したい。

現時点での狙い目は、ショックアクションとルークズネストの2頭。どちらも前走から距離短縮組で、前者は新潟2歳S勝ち、後者もシンザン記念2着という重賞実績がある。最後の消去データに引っ掛からなければ、どちらかを本命に据えたい。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2021年から、恥を覚悟でTwitter(@Yuuu_Yagi11)にて全重賞の予想、買い目、年間収支を掲載中。

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