近年は菊花賞から直行組が最有力!
今年の有馬記念はアーモンドアイ、コントレイル、デアリングタクト不在で混戦模様のため、例年以上の難解さを感じる競馬ファンは多いだろう。最有力馬が有馬記念に出てこないのは残念だが、適性があり条件にハマった馬がキレイに上位に来てくれる可能性が上がるようにも思える。
そこで注目したいのが前走ローテ。直近10年間を調べたところ、前走が菊花賞だった馬が1頭でも出走していた場合、最低1頭は必ず3着以内に入っていたことが分かった。
前走別の有馬記念成績では、直近10年での菊花賞組の信頼度は格段に高い。もちろん「3歳の王道路線からやってくる時点で有力馬なんじゃないか」という意見もあるだろう。だが、菊花賞の成績別の結果を見ると、そうとも言えないとわかる。
もちろん菊花賞を勝って有馬記念に向かった直近10年過去5頭は3勝、3着2回と全て馬券圏内。残念ながら今年はコントレイルが出走していないため、これに該当する馬はいない。
しかし、注目すべきは菊花賞4着以下の馬が2頭とも馬券になっていること。2018年のブラストワンピースが菊花賞4着からの有馬記念優勝。そしてもう一頭が菊花賞16着からの有馬記念2着となった2014年のトゥザワールドだ。
つまり、菊花賞で結果が出ていなかったとしても、有馬に向かっている時点で無視できないということになる。
菊花賞直行組が必ず複勝圏内に
直近10年の有馬記念を簡単にまとめると「菊花賞直行組が1頭でも出走した場合、どれかは必ず3着以内に入っている」ということになる。
2頭出走した例は3回。2019年ワールドプレミア3着、ヴェロックス8着。2015年キタサンブラック3着、リアファル16着。2012年ゴールドシップ1着、スカイディグニティ5着。そして、今年菊花賞から直行に該当するのがバビット(菊花賞10着)、除外対象ながらディープボンド(菊花賞4着)、ブラックホール(菊花賞5着)だ。
おそらく3頭とも人気にならなさそうだが、そこは混戦模様の有馬記念。有力ローテの馬に人気がないのであれば、筆者は黙ってバビット(と出走叶えばディープボンド)の複勝を買っておこうと考えている。
<ライタープロフィール>
佐藤永記
20代を公営ギャンブラーとして過ごし、30歳から公営競技の解説配信活動を開始。競馬を始め多くの公営競技ファンに各競技の面白さや予想の楽しみを伝えている。現在はYoutubeで配信活動を続けながらライターとして公営競技の垣根を超えて各所で執筆中。
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