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【朝日杯FS】「キャリア2戦」「前走1着」「関東馬」がキー 混戦模様で一歩抜け出したのは?

2020 12/17 11:00門田光生
朝日杯フューチュリティステークスの前走着順別成績インフォグラフィックⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

今週は朝日杯FS

阪神JFの同日に行われた香港国際競走。メインの香港カップを制したノームコア(父ハービンジャー)、2着のウインブライト(父ステイゴールド)の父はともに産駒が小回り巧者で有名。実はそういうタイプが香港の2000mに合っているのかも。来年以降も覚えておこう。

さて、今週のGIは12月20日(日)に阪神競馬場で行われる朝日杯FS。今週は牡馬同士の戦い…というのは間違いで、牡馬・セン馬限定だったのは1991~2003年の間だけ。2004年からは牡馬・牝馬限定(セン馬は出られない)となっている。一昨年に有力牝馬のグランアレグリアが出走して話題になったが、2歳時における牡牝の能力差はさほど大きくない。相手関係やローテーションを考えて、来年以降有力な牝馬が出走してきてもおかしくないだろう。

あと大きく変わったことといえば、2014年から阪神競馬場で行われていること。同時にホープフルSが重賞に昇格、その3年後にGIとなったことで、出走馬の質(主に距離適性)が変化したことだろう。出走馬の青写真は皐月賞からNHKマイルC、またはダービーへ、となるか。ここを勝ち、描いた通りの道を歩むのは果たしてどの馬か。今回はいつもの過去10年のデータに加えて、阪神に移動した2014年から6年間のデータも平行して検証してみる。

当日馬体重に注目

朝日杯FS出走馬の所属ⒸSPAIA
2014年以降:朝日杯FS出走馬の所属ⒸSPAIA

2013年まで関東の中山競馬場で行われていたこともあり、この10年間で関東馬が6勝と奮闘。4勝の関西馬をリードしている。しかも、出走頭数は関西馬の方が3倍近く多いのだから、関東馬が強いレースと考えていいだろう。

ちなみに、阪神競馬場で行われた6年間では関東、関西馬とも3勝ずつ。やはり関西馬の方が圧倒的に出走頭数が多く、関東馬の頑張りが目立つGIといえる。

朝日杯FS出走馬のキャリアⒸSPAIA
2014年以降:朝日杯FS出走馬のキャリアⒸSPAIA

続いてはキャリアに注目。阪神JFでは過去10年でキャリア4戦以上の馬から勝ち馬が出ていなかったが、この朝日杯FSではキャリア4、5戦の馬からも勝ち馬が出ている。

ただ、最も1着馬を出しているのは阪神JFと同じキャリア2戦組。キャリア3戦組も3勝、7連対と悪くない数字。この2組が有力候補とみたい。

ちなみに阪神に移行してからは、キャリア5戦以上を消化している馬から連対馬は出ていない。

朝日杯FS出走馬の前走着順ⒸSPAIA
2014年以降:朝日杯FS出走馬の前走着順ⒸSPAIA

阪神JFと同じで、前走1着馬が圧倒的に強い。何せ、優勝した10頭全てが前走1着馬だ。ただ、2着馬に関しては6着以下から巻き返した馬も2頭いる。勝ち馬にこだわるなら前走1着、馬連や3連系で人気薄を狙うなら、このデータは軽視しても問題ない。

前走人気に関しては、ここ10年で決め手のあるデータはなかった。ただ阪神で行われてからの6年間に限ると、4頭が前走で1番人気、2頭が2番人気に支持されていた馬。これが近年のトレンドと考えると、前走で2番人気以内に支持されていた馬が狙い目となる。

朝日杯FS出走馬のローテーションⒸSPAIA
朝日杯FS出走馬の前走ⒸSPAIA

前走着順ほど強くないが、中2週で使ってきた馬の成績が【4-0-0-10】。ほかのローテーションに比べると勝率、連対率とも抜けていい。なお4頭とも1勝クラスを勝っての参戦だった。今年の出走馬で中2週のローテーションの馬はバスラットレオンとビゾンテノブファロだが、ともに前走で負けているのが惜しい。

中2週に限らず、1勝クラスを勝って参戦した組がここ10年で5勝と好成績を挙げている。一方、ステップレースで好相性のレースはというと、【2-1-1-3】のサウジアラビアRCになるか。サンプル数が少ないとはいえ、馬券に絡む率が5割なら上々だろう。東京スポーツ杯2歳Sとデイリー杯2歳S組も同じく3連対しているが、前者は勝率が3%を切っており、後者は勝ち馬すら出ておらず信頼度はかなり落ちる。

朝日杯FS出走馬の当日馬体重ⒸSPAIA

最後に当日の馬体重で面白いデータがあったので紹介する。459キロ以下で出走した馬は【0-0-2-30】で連対馬は1頭もなし。中山も阪神も直線に坂があるのだが、ある程度の馬格がないと乗り越えられないということだろうか。

いずれにせよ、当日に460キロ以下での出走だと厳しいようだ。

無傷で戴冠、ドゥラモンド

今回の強調データは(1)キャリア2、3戦(2)前走1着、かつ前走2番人気以内(3)馬体重460キロ以上(4)中2週(5)1勝クラス勝ち直後、またはサウジアラビアRC出走馬(6)美浦所属、となる。(3)まではほぼ必須、(4)以降はできれば満たしておきたい条件となる。

この6つのうち、(4)以外を満たしているのがドゥラモンド。新種牡馬ドゥラメンテ産駒で2戦2勝の素質馬だ。ドゥラメンテ産駒はデビュー当初が期待ほどの結果を出せずいろいろ言われたが、出世レースとされる東京スポーツ杯2歳Sで産駒が2、3着。徐々に片りんを見せている。

唯一不安があるとすれば中10週以上開いて連対した馬がいないことだが、近年のGIはむしろ間隔開きがキーポイントになるぐらい精度が上がっている。この馬も外厩が充実している社台グループ生産馬。問題ないと考えていいだろう。

次点はショックアクション、テーオーダヴィンチ、レッドベルオーブ。テーオーダヴィンチは未勝利勝ちからの参戦だが、未勝利勝ちから挑んだ馬はこれまで16頭が出走して最高が3着。また、ショックアクションの新潟2歳Sからも連対馬が出ていない。ここは3頭の連対実績があるデイリー杯組のレッドベルオーブを相手筆頭に取りたい。

ステラヴェローチェは相性のいいサウジアラビアRC組で、ブルースピリットは過去の優勝馬5頭と同じ1勝クラス勝ち直後。この2頭も相手に加えていいだろう。

◎ドゥラモンド
〇レッドベルオーブ
▲テーオーダヴィンチ
△ショックアクション
×ステラヴェローチェ
×ブルースピリット

《ライタープロフィール》
門田 光生(かどた みつお)
競馬専門紙「競馬ニホン」で調教班として20年以上在籍。本社予想などを担当し、編集部チーフも兼任。現在、サンケイスポーツにて地方競馬を中心に予想・記事を執筆中。
阪神JFはソダシが、香港カップはノームコア、ウインブライトのワンツー。ついにきましたよ、芦毛(白毛)ブームの再来が。私がノルマンディーでひと口持っている馬も芦毛。近々デビューできるようですが、この流れに乗ってくれたら最高なのですが。

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