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【ターコイズS】「3、4歳馬で8勝」「4枠4勝」など 当日まで覚えておきたいデータ

2020 12/13 17:30勝木淳
ターコイズステークスデータインフォグラフィックⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

なぜか4枠が好成績

12月の誕生石のひとつ、トルコ石から名づけられたこのレースが重賞になって今年6年目。データは過去5年分のみだが、ターコイズS自体は中山で古くから施行されており、現在の条件(3歳以上オープン、牝馬限定、中山芝1600m、ハンデキャップ競走)に固定されたのは2006年。

その時の勝ち馬は1人気コスモマーベラス、後藤浩輝騎手が騎乗していた。今回はオープン特別時代を含む過去10年分のデータを示しつつ、重賞昇格後のデータにも触れ、傾向の変化をとらえていく。

年齢別成績(過去10年)ⒸSPAIA

主力はクラシック戦線が終わった3歳【4-6-3-40】と、ひとつ年上の4歳【4-4-2-25】。馬券圏内30頭中23頭を占める。のこり7頭は5歳【2-0-4-39】と6歳【0-0-1-15】。5歳を加えた3世代が中心と考えていい。

重賞昇格後5年では3歳【3-2-1-19】勝率12%、複勝率24%が上位で4歳は【1-3-1-14】とややトーンダウンだが、複勝率は26.3%で3歳と互角。数字の分布としては5、6歳も変化はあまりないが、近年はやや3歳優勢といえる。

斤量別成績(過去10年)ⒸSPAIA

「ハンデ戦は重ハンデ馬を狙え」、これはハンデ戦あるあるとなりつつある。ここも同様で56~57キロが【2-1-0-6】でトップ。

その一方で過去10年では50、51キロの軽量馬も【2-0-1-14】と活躍、中間層も数が多いため確率は出ていないが、悪くはない。ただし直近5年間では50、51キロは【0-0-0-2】とまだ馬券圏内には来ていない。

重賞昇格後は56~57キロが【2-1-0-4】勝率28.6%、複勝率42.9%と抜群。オープン特別時代より実績馬が力を出す傾向にある。

枠番別成績(過去10年)ⒸSPAIA

スタート後の先行争いが2角まで続く中山芝1600mは、外枠不利が定説。しかし過去10年で、1枠【1-0-2-13】に対して8枠は【2-1-0-17】。

枠番別成績では、真ん中の4枠が【4-3-3-9】といい。なぜかはよくわからないが、4枠が抜けている。勝ち馬4頭の人気は3、2、9、5人気。上位人気だけが走っているというわけではなさそうだ。

過去5年でも4枠は【1-3-1-5】勝率10%、複勝率50%。3着以内に来た馬の人気は3、5、10、1、2人気だ。外枠不利という定説は当てはまらず、このレースに限っては4枠に注意ととらえておこう。

前走GⅠ組が強い傾向だが……

ここからはさらに戦歴を中心に分析を進めていく。

前走クラス別成績(過去10年)ⒸSPAIA

前走GⅠ【5-4-3-23】でトップ。次位が3勝クラス【5-3-1-37】と極端。この傾向は重賞昇格後でも同じ。

前走GⅠ【4-0-2-16】勝率18.2%、複勝率27.3%、3勝クラス【1-2-0-11】勝率7.1%、複勝率21.4%が中心。GⅢ【0-0-0-12】、GⅡ【0-0-1-10】が振るわない点も同じだ。

前走GⅠ組の前走レース別成績(過去10年)ⒸSPAIA

トップは秋華賞【2-4-1-13】。2番手が古馬のエリザベス女王杯【1-0-2-4】。これは直近5年でも変わらず、秋華賞【2-0-1-7】勝率20%、複勝率30%、エリザベス女王杯【1-0-1-4】勝率16.7%、複勝率33.3%が主要と考えていい。

前走3勝クラス組の前走競馬場別成績(過去10年)ⒸSPAIA

想定で前走3勝クラス組はインターミッション、クリスティ、ビッククインバイオが該当する。3勝クラス出走馬の前走競馬場は東京【4-1-1-18】と京都【1-2-0-5】が好成績。

直近5年にしぼると、東京【0-1-0-7】複勝率12.5%、京都【1-1-0-3】勝率20%、複勝率40%。前走が京都だったクリスティが上位、東京だったビッククインバイオが連下といったところか。

データに合致する馬となると、前走GⅠを使った3歳馬と前走3勝クラス組のクリスティ、ビッククインバイオから本命を選ぶべき。あとはハンデや枠順まで考慮しつつ、波乱も視野に入れておきたい。

ライタープロフィール
勝木 淳
競馬ライター。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。YouTubeチャンネル『ザ・グレート・カツキの競馬大好きチャンネル』にその化身が出演している。

ターコイズステークスデータインフォグラフィック

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