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【阪神JF】メイケイエールは気性幼く大敗も 3頭の危険な人気馬は?

2020 12/9 09:56鈴木ショータ
ミッキーアイル産駒の距離別成績データインフォグラフィックⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

軽い馬場に不安のインフィナイト

日曜の阪神メインは2歳牝馬によるGⅠ・阪神ジュベナイルフィリーズ。このレースで危険な人気馬となりそうな馬を分析していく。

インフィナイトは、デビューから2戦ともに不良馬場のレースで1着、2着。道悪で好走してきたことが逆に軽い馬場への適性を疑わせる。

近親を見てみるとパワータイプの馬がずらりと並んでいる。稍重馬場でエリザベス女王杯、宝塚記念を勝ったマリアライト。不良馬場の新馬戦を勝ったパワー型のダンビュライト。ダートGⅠ勝ち馬のアロンダイト。そして現役のクリソベリルなどがいる一族。

これら近親の芝成績を馬場状態別に調べてみると、以下のようになる。

単勝回収率
良 61%
稍重128%
重 145%
不良108%

芝のレースでは馬場が悪化した時に人気以上に好走することが多い。この馬も例にもれず、デビューから2戦はパワーが生かせる不良馬場が味方した可能性が高い。今年の阪神開催は、時計の速い決着が続いており、恵みの雨がないとこの馬には厳しい馬場かもしれない。

メイケイエールはスピードが裏目に?

ファンタジーSを勝ったメイケイエール。快速馬ミッキーアイルの産駒で、この馬も豊富なスピードを受け継いでいる。しかしそのスピードが裏目に出そうなのが、今回の1600mという距離だ。ミッキーアイルの産駒は今年が初年度産駒。ここまでの距離別成績を振り返ってみたい。

ミッキーアイル産駒の勝利数と単勝回収率
1000~1400m 10勝 74%
1600m以上 1勝 6%

1600m以上のレースではわずか1勝。範囲を広げて複回収率を見てもたった48%だ。メイケイエールは、ここまで1200m→1200m→1400mで連勝してきたが、今回は初めての1600m。この距離が血統的にもポイントになりそうだ。

レースぶりを見ても終始暴走気味で、素人目に見ても「よくこんなに暴走して勝てるな」と思わせる。それが能力の証しでもあるのだが、スピードだけで押し切れた1400mまでとは違って、さらに距離が延びる1600mではその気性的な幼さが思わぬ大敗を招くかもしれない。

ジェラルディーナは内回り向き

抽選対象だが、出走がかなえば穴人気をしそうなのがジェラルディーナだろう。母がGⅠ7勝を挙げたジェンティルドンナという血統背景からも過度な人気を背負うことになりそう。だが、問題となるのは舞台適性。阪神外回りという直線が長いコースへの適性に疑問を呈したい。

ジェラルディーナは現状、頭の高い走法で推進力をうまく引き出せておらず、速い上がりを使えない走りをしている。前走の未勝利戦を阪神の外回りで勝っているが、上がり3Fは35.7秒と遅く、決して瞬発力が秀でていたから勝てたわけではない。

頭の高い走法の馬は、上がり33~34秒台の脚を使うのが難しく、そのため上がりがかかる内回りが得意になることが多い。現に、姉のモアナアネラも全3勝が小回り2000mでのものだ。モアナアネラも頭の高い走りをすることから、それを矯正するためにシャドーロールが着けられたりしている。

こうした背景からも、ジェラルディーナも姉と同様に、内回り巧者の可能性が極めて高い。阪神JFでも相当なハイペースになって、上がりが遅い決着になれば出番があるかもしれないが、平均ペースで予想する場合には少し評価を下げた方がいいかもしれない。

若駒の牝馬戦線では中距離の内回り戦が少ないので、なかなか適レースがないのが現状。重複登録のあるエリカ賞や、例年4月に阪神芝2000mで行われる忘れな草賞あたりに出走してきたら面白そうな一頭だ。

ライタープロフィール
鈴木ショータ
競馬伝道師。競馬エイトトラックマンを経てフリーに。オリジナルのweb競馬新聞「PDF新聞」を毎週発行。根っからの大穴党で、馬券格言は「人の行く裏に道あり”穴”の山」

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