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【チャンピオンズC】カフェファラオは大敗もあるぞ 人気馬で唯一死角ゼロの馬は?

2020 12/4 06:00鈴木ショータ
カフェファラオに関するデータインフォグラフィックⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

カフェファラオは気分屋?

12月6日(日)に行われるのはチャンピオンズカップ。今回も人気馬の死角を見ていく。

まずはカフェファラオ。懸念点を挙げるとすれば気性的な危うさだ。American Pharoah産駒全般に言えることだが、気持ち次第で大勝ちしたり大負けしたりする傾向にある。数字的に見ても、American Pharoah産駒は【16・4・2・27】と、1着の回数に比べて2~3着の数が極端に少なくなっている。気分が向けば圧勝だが、向かないと大敗してしまう。そんな傾向を持つのがAmerican Pharoah産駒だ。

カフェファラオ自身も、これまでの成績は5戦4勝。唯一負けたレースは、単勝1.1倍の支持を集めながらも7着と大敗。こうした戦歴はまさにAmerican Pharoah産駒の特徴そのものと言える。走る方向に気分が向かなかった理由としては、初めての大井競馬場、初めてのナイター競馬、初めての2000m、初めての距離延長、そして初めてもまれる形になったことなどが考えられる。

以上のことから推測すると、今回ももまれる形になった時には不安が残る。内枠の場合はさらにリスクが増すと考えられる。馬券的なポイントとしても、勝つか大敗かのタイプなので、1着固定または完全に消し、という組み立てが有効かもしれない。

砂を被れないエアアルマス

砂を被る競馬が極端に苦手な馬。2019年の武蔵野Sが非常にいい例で、全く競馬にならず1番人気11着で大敗。血統表を見ると、気難しさが強く出るエンパイアメーカーを母父に持っており、同馬もその傾向を継いでいる可能性が高い。

エンパイアメーカーの血を持つ馬は、気持ちが切れてしまうと、その後全く走らなくなってしまう馬もいるので深い追いは禁物だ。

モズアスコットは小回りに難

栗東で調教を見ていた時から、走り方のフォームから「左回りが得意そうだな」と感じていた馬。実際に左回りのGⅠ、安田記念とフェブラリーSを勝利。今回も左回りだが、少しわけが違う。というのも、安田記念とフェブラリーSは、ともに広い東京。今回は小回りでコーナーのきつい中京競馬場となる。モズアスコットが得意なのは左回りかつ、広いコース。実際、中京の高松宮記念では5番人気ながら13着と大敗。また小回りでコーナーを4度回る船橋のかしわ記念も1番人気で6着と敗れた。

小回りでコーナーを4度も回る1800m戦。モズアスコットにとっては厳しい条件が重なっていると言えるだろう。

欠点の見当たらないクリソベリル

クリソベリルに関しては欠点が見当たらない。国内では8戦全勝。どんな競馬、ペースでも確実に力を発揮できる。負けたことがないので、欠点が見当たらないのもある意味当然かもしれない。

この馬が勝利した2019年のチャンピオンズCは歴代最高レベルとみる。勝ち時計の1分48秒5は、中京ダート1800mの中で、歴代2位(良馬場では最速)という好時計。レースの上がり3F35秒7も、歴代2位という速さ。この事実からは、まだ余裕があったとさえ考えられる。

当記事では、人気馬の死角を扱うのが通例だが、クリソベリルについては、現時点で死角らしい死角は見当たらない。

ライタープロフィール
鈴木ショータ
競馬伝道師。競馬エイトトラックマンを経てフリーに。オリジナルのweb競馬新聞「PDF新聞」を毎週発行。根っからの大穴党で、馬券格言は「人の行く裏に道あり”穴”の山」

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