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【富士S予想】「エプソムC大敗馬狙い」で今週も万馬券 GⅠ馬ラウダシオンが危うい2つの理由

2020年富士SインフォグラフィックⒸSPAIA
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今年からGⅡに昇格

先週はデアリングタクトが牝馬三冠の歴史的快挙。そして今週は同年に牡馬でも三冠が出るかもしれない、これまた歴史的な菊花賞が行われ、コントレイルに大注目が注がれている。

そんな中、土曜に東京でひっそりと(?)開催されるのが富士S(GⅡ・芝1600m)だ。今年からGⅡに昇格し、賞金も増額。その割には有力古馬が集まらなかった印象も受けるが、混戦なら馬券の検討しがいもある。

この記事では「近走で実力を発揮できなかった馬」の巻き返しに注目して、富士Sの穴馬を探していく。先週の府中牝馬Sは◎シャドウディーヴァが2着。勝ったサラキアも▲で、シリウスSから3週連続の的中となった。そろそろ手痛い揺り戻しが来そうな予感もするが、前向きに予想していこう。

「エプソムC大敗馬」は買い

今回の注目馬はレイエンダ。前走は函館記念に出走して11着、2走前はエプソムCで10着と大敗。

エプソムCの週は春の東京連続開催も終盤の8週目。ただでさえ馬場の傷みが気になる時期に、折しも梅雨の大雨が重なって極度の不良馬場での一戦になった。1、3着には人気薄で粘り込んだダイワキャグニーと最低人気トーラスジェミニ、2着にも4番手から内を突いてきたソーグリッタリング。3連単は421万馬券となった。

この結果をもたらしたのは人気馬に馬場を苦にした馬が多かったことと、イン前のポジションを確保しないと勝負にならない特殊なコンディションだったこと。裏を返せば、この一戦の着順自体はその後の予想であまり参考にならない。

にもかかわらず、やはり近走成績欄に大敗歴が載っていると人気は落ちるもの。出走馬のその後の成績を着順別に分けると、面白い傾向が見られる。

エプソムC着順別その後



エプソムCで5着以内だった馬は、その後の勝率11%、複勝率33%。これに対して6着以下だった馬は勝率17%、複勝率33%と互角以上の数字。となると当然、馬券的な妙味があるのは「6着以下」で回収率は単186%、複105%。「5着以上」の単60%、複63%を大幅に上回る。

先週もサラキア(エプソムC13着)とシャドウディーヴァ(同16着)が府中牝馬Sでワンツーを決めて万馬券を演出したほか、馬券にはならなかったものの、オクトーバーSでマイネルファンロン(同12着)が12番人気4着と惜しい場面を作った。

同10着のレイエンダも馬券になるまでしつこく、粘り強く買った方がいいだろうということで、この馬を本命に。前走の函館記念は2000mが若干長い上に、トップハンデ、ハイペースを先行という厳しい条件だったので仕方ない。

昨年の富士SではGⅠ馬ノームコアを上回る33.0の上がりをマークして2着。ベストといえる東京のマイルに戻って、一発の可能性は十分に秘めている。

ラウダシオン危うし

2番手にはヴァンドギャルド。メンバーがあまりにも強力だった安田記念と、痛恨の出遅れがあった東京新聞杯以外は崩れていない。マイラーズCでは32秒台の末脚も披露しており、能力は高い。

以下、京成杯AHで大外枠という厳しい条件から2着健闘したスマイルカナ、前走は32秒台の上がりが求められる特殊なレースになってしまったワーケア、宝塚記念で大敗も、極めてタフなレース内容と距離に泣いたもので見直せるペルシアンナイトまで印を回す。

人気を集めそうなラウダシオンだが、先ほどと似たようにNHKマイルC出走馬のその後を見てみると惨憺たるもの。

NHKマイルCその後



好走例は全て2勝クラスで、3勝クラス以上にはのべ14頭が出走して全て着外。もちろん、1・2着馬が未出走だからという面もあるが、3着ギルデッドミラーは中京記念6着、信越S12着。5着ルフトシュトロームは京成杯AH16着。ちょっと手が出せない。

まして、ラウダシオンはGⅠ勝ちの実績により別定の+2キロが斤量に加算される。昨年もNHKマイルC勝ち馬、同じ鞍上のアドマイヤマーズが9着に沈んでいる。もっとも、昨年はGⅢで別定+3キロ。事情が違うともいえるが…。

▽富士S予想▽
◎レイエンダ
〇ヴァンドギャルド
▲スマイルカナ
△ワーケア
×ペルシアンナイト


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