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ゴルフ上達のすすめ! 初心者にも試してほしいプロの練習方法

2018 4/15 09:30hiiragi
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自分のスイング軌道が見つかる「片手打ち」

多くのプロが練習に取り入れているのが「片手打ち」。実際のラウンドでは片手で打つことなどないのになぜ?と思われるかもしれない。「片手打ち」ができれば、自分の正しいスイング軌道と体の使い方が分かってくるのだ。

右利きのプレーヤーは、右手だけで打てるようにハーフショットを練習しよう。クラブはそれほどヘッドが重くない7番アイアンを短く持てば、手首に負担を与えない。足は肩幅より少し狭くして柔軟性を持たせる。ボールにクラブを合わせ、そのまま手首の角度を保ったまま、クラブを上げスイングしてみよう。正しい状態でボールに当たれば、ボールは真っ直ぐ飛んでいく。

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Photo by Bohbeh/Shutterstock.com

 

しかし、振り幅を少しずつ大きくしていくと徐々に当たらなくなってしまう。振り幅が大きくなると、クラブの通る軌道が正しいスイング軌道から外れて、元の場所にヘッドが帰って来なくなるためだ。

正しくボールを打てるようにするには、正しい軌道を探せばいい。とはいえせっかく探しても、右手1本でクラブを上げているので安定しない。軌道を安定させるためには、手だけでクラブを上げずに体を使うことが大切だ。体の回転と連動してクラブを上げ下ろすことを意識しよう。それができるようになれば、軌道が安定していることに気づくはずだ。

手打ちからの脱却に効果的、ゴムボールを両腕で挟んでスイング

肩を回して体全体を使うスイングに対して、腕や手だけを使う手打ちは悪いスイングの代表のようにいわれている。なぜ手打ちはだめなのか。体に比べて小さな筋肉を使うので自由に動かせるが、微妙な筋肉の操作が必要になり再現性が低くなるのでフォームが安定しない。さらに使う筋肉が小さいので力が出ず、飛距離も出にくいのだ。体を回してクラブを上げようと思っても、体が硬い人や慣れていない人は、かなり意識しないと回らない。それよりも腕を少し曲げればクラブは上がってくれる。そんなことを繰り返しているうちに、手打ちが癖になってしまうのだ。

手打ちからの脱却には、100円ショップなどで売っているゴムボールを両腕で挟んでスイングする練習が効果的だ。クラブを構えたとき両腕の肘より少し先のあたりでボールを挟み、ボールが落ちないようにスイングしよう。肘が使えないので、肩をしっかり回さないとクラブは上がらない。両腕の間隔を一定にしなければならないので手打ちは解消され、両腕の同期の取れたスムーズなスイングが身につく。ウェッジからドライバーまでどのクラブを使ってもいいが、最初は短いクラブで始めたほうが感覚をつかみやすいようだ。

シャフトのしなりを利用したスイングが分かる、柔らかいシャフトのクラブ

非力に見える女子プロゴルファーがドライバーで250ヤードも飛ばしているのを見て、不思議に思ったことはないだろうか。トレーニングで飛距離に必要な筋肉を付けているのだろうが、一般の男性ゴルファーより力があるとは思えない。

飛距離のコツは、力よりもクラブの使い方にあるのだ。シャフトのしなりを最大限に利用しているので、力以上の飛距離を出すことができる。釣り竿はしなりの反動を利用してリールを遠くまで飛ばし、鞭もしなることで強く打てる。ゴルフのクラブにも同じ現象が起こるのだ。

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Photo by J.K. York/Shutterstock.com

 

しなりの感覚をつかむために、シャフトの柔らかいクラブが売られている。このクラブを使うと、ヘッドに力を伝えるタイミングやクラブの動かし方などに工夫が必要になり、振り上げてから下ろし始めるまでの時間のとり方や、クラブのしなり具合がよく理解できるようになる。このコツをつかめばドライバーの飛距離は飛躍的に改善され、飛距離は力ではないことが実感できるはずだ。