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フェアウェイウッドのミート率を上げるためのポイントと練習法【ゴルフハウツー】

2022 4/26 06:00akira yasu
イメージ画像,ⒸPatrick Foto/Shutterstock.com
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ⒸPatrick Foto/Shutterstock.com

フェアウェイウッドの出番

300ヤード台後半から400ヤードを超えるようなホールの2打目では、フェアウェイウッドを持つことが増える。飛距離が出にくい女性ゴルファーもフェアウェイウッドの出番が多いはずだ。また、飛距離が落ちる強風の日や気温が低い日なども、2打目以降でフェアウェイウッドを持つことが増えやすい。

長いコースをプレーする時や気象条件がハードな場合、フェアウェイウッドやユーティリティーなどのウッド系クラブの精度が大きくスコアに影響する。

基本的にスイングはクラブによって変えるものではない。他のクラブと違う打ち方をする必要はないが、フェアウェイウッドのショットで起こりやすいエラーについて把握しておくとミート率を上げることができる。

「当てる」「上げる」意識の排除

フェアウェイウッドはクラブが長いので、ボールから離れた構えになる。離れれば離れるほど「クラブヘッドがボールに当たらないのではないか」といった不安に襲われ、当てにいく動作が生じやすくなる。また、ドライバーのようにティーアップして打つのではなく、地面にあるボールを打つことも当てる意識が強まる要因となるだろう。

当てに行く動作の具体例として、ダウンスイングでクラブヘッドを早く降ろしてしまう“アーリーリリース”や、右手首(右打ちの場合)を手のひら側、左手首を甲側に折ってしまう“こねる”動きが挙げられる。これらはミート率を下げる動きなので回避したい。

また、フェアウェイウッドはロフト角が小さいためボールが上がりにくく、無意識に“上げにいく動作”が生じやすい。これは当てにいく動作と似ているが、ダウンスイングで体重が右足に残りすぎたり、右肩が下がりすぎる(右打ちの場合)ことなども、エラー例として挙げられる。

これら「当てる意識」と「上げる意識」を少しでも排除できれば、ミート率を上げることができる。

フェアウェイウッド巧者の上田桃子

4月8日から開催された富士フィルム・スタジオアリス女子オープンでは、今年36歳になる上田桃子が今季初優勝した。

上田はフェアウェイウッドの名手だ。2打目でフェアウェイウッドを使うことが多いパー5の平均スコアは、今季2位につけている。ちなみに2020-2021シーズンは5位、2019シーズンは2位だった。

スタジオアリスでもフェアウェイウッドのショットが冴えた。3位タイでスタートした最終日の1番ホールのパー5。2打目で5番ウッドを使用し、見事グリーンをとらえイーグルチャンスにつけた。そしてそのパットを沈めてイーグルを奪取し勢い付けた。

フェアウェイウッドのような長いクラブでスイングすると、クラブの力に体が負け重心バランスが崩れ、クラブの挙動が不安定になりやすい。クラブの挙動が不安定だと地面から打つフェアウェイウッドの場合、ミート率が下がってしまう。

強靭な下半身を持つ上田は体がクラブの力に負けない。重心バランスが崩れずクラブの挙動が安定するため、フェアウェイウッドの精度が高いのだ。

2つのフェアウェイウッド練習法

フェアウェイウッドの精度を上げるため、ハイティーアップでのフェアウェイウッド練習とノーティーアップでドライバー(通称:直ドラ(ジカドラ))の練習をおすすめしたい。

【ハイティーアップでのフェアウェイウッド練習】
通常フェアウェイウッドは地面にあるボールを打つか、パー3や狭いパー4、パー5で低くティーアップして打つ。しかし、普段の練習で高いティーアップでの練習を取り入れることで、ミート率向上のきっかけをつかめるかもしれない。

フェアウェイウッドはクラブヘッドが薄い。そのため、高いティーアップで打った場合に上体が前につっこんだり手が体から離れ過ぎてしまうと、クラブヘッドがボールの下をくぐりテンプラになる。ボールとの距離を保つことで打点が安定するため、その保ち方を通常のフェアウェイウッドショットに反映させたい。

【直ドラの練習】
ドライバーはティーアップすることを前提に作られているので、ティーアップなしのショットは難易度が高い。ヘッドが大きくフェースが広いが、使える面積はフェアウェイウッドよりも狭くなる。おまけにクラブ全体が長い。

そういった難しい直ドラの練習を取り入れ打てるようになると、フェアウェイウッドの精度向上に期待が持てる。「直ドラが打てるのだからフェアウェイウッドは大丈夫」と余裕を持てるようになるだろう。

マットから通常のショットのリハーサル的な練習だけではなく、フェアウェイウッドの練習に一工夫加えてみてはどうだろうか。練習をきっかけに何かを掴めるはずだ。

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