ゴルフボールの構造
ゴルフショップに行くとクラブだけでなくボールも数多くの種類のものが並んでいる。プロ使用球やスピン性能、飛距離重視を謳っているものなど様々だ。メーカーは明確なコンセプトのもといくつもの銘柄のボールを開発している。ゴルファーは、何を基準にしてゴルフボールを選べばよいのだろうか。
ゴルフ練習場で採用されているレンジボールは単一構造や2層構造のものが多く、耐久性やコストを優先している場合が多い。一方、ゴルフショップで販売されているゴルフボール(コースボール)は、3層から4層構造になっていることが多く、5層構造のボールもある。ツアー選手が使う銘柄は、4層構造のものが多い。
基本的に層数が多いほど高性能といえる。ヘッドスピードが速くロフトが立っているドライバーだと深い層が大きくつぶれ性能を発揮し、遅くロフトが寝ているショートアイアンだと浅い層がスピン性能を発揮するからだ。
パッケージに性能の特徴がある
ツアーでプロ使用率が高いのメーカーの公式ページには「ゴルフボールは、基本的には適応したヘッドスピードで最大の性能を発揮するように設計されている」とある。ただ、「かつてはコンプレッションがあり、コンプレッションが大きいボールは硬く、ヘッドスピードが速いゴルファー向きとされていました。しかしその後、素材や構造が変化した結果、一概にそうは言いきれなくなっています」とも書かれている。
別のプロ使用率が高いのメーカーの公式ページには「自分のヘッドスピードに合ったコンプレッションのボールを使用するべきというのは、よくある誤解です。1つの要因によってゴルフボールの性能や飛距離が左右されることはありません」「昨今、ゴルフボールの構造が多層化し、その数値(コンプレッション)は、ゴルフボールの打感を表す指標とは一概に言えなくなってきました」とある。
つまり、ベストなボールを選ぶためには、ヘッドスピードをベースとしながらも、スピン量の傾向や打感などを踏まえ、総合的に判断する必要があるということだ。
また、ゴルフボールのパッケージには性能の特徴が記載されている。打感が硬めなのか軟らかめなのか、スピン性能や飛距離性能、対象となるヘッドスピードなどだ。これを参考に、自身の傾向や実際の使用感を踏まえながら、ベストなボールを選んでいくという流れがよいだろう。
この過程で余計なボールの購入のリスクを抑えたいなら、メーカーが開催している「ボールフィッティング(無料)」を利用してみるのもおすすめだ。
ラウンドは一つの銘柄のボールでプレー
どのボールを選ぶにしても、1日のコースラウンドの際は、プレー中にボールが傷んだり無くしたりしても、極力一つの銘柄のボールを使用し続けたい。それは、打感やスピン性能の違いによるフィーリングの混乱を防ぐためだ。
何を使っても同じだと思っていても、実際は打感が硬くなると強く、軟らかくなると弱くヒットした感触になる。また、コースラウンド中にボールが変わってしまうと、アプローチやパッティング時にスイング(ストローク)の調整が困難になる。
自分に合ったボールで、貴重なコースラウンドを満喫したい。
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