4戦連続予選通過
日本ツアー開幕戦のアース・モンダミンカップから全英女子オープンまで3戦連続予選落ちだった渋野日向子。だが、今季4戦目のANAインスピレーションで初めて予選を通過し、全米女子プロまで4戦連続予選通過と調子を上げてきた。
これにより、現時点ですでに習得できている技術と今後の課題を確認。近い将来、米ツアー本格参戦を目指している渋野にとって、実りある米ツアー6試合となったようだ。
日本ツアー開幕戦のアース・モンダミンカップから全英女子オープンまで3戦連続予選落ちだった渋野日向子。だが、今季4戦目のANAインスピレーションで初めて予選を通過し、全米女子プロまで4戦連続予選通過と調子を上げてきた。
これにより、現時点ですでに習得できている技術と今後の課題を確認。近い将来、米ツアー本格参戦を目指している渋野にとって、実りある米ツアー6試合となったようだ。
米ツアー転戦の集大成として挑んだ全米女子プロ。初日はイーブンパーの13位タイと好発進だったが、2日目以降奮わず、予選は通過したものの最終的には58位タイ。優勝したキム・セヨンとは25打差で戦いを終えた。
一部メディアでも報道されているように、全米女子プロ終了後には「今までここに来るまでは飛距離が必要だとすごく思っていたんですけど、飛距離どうこうの問題じゃないなというか、本当に飛距離以外のことで何打も縮められると今回すごい実感した」というようなコメントを残している。特にアプローチの精度が足りないことを痛感したようだ。
事実、全米女子プロでトップ3に入った選手は飛距離よりも精度を武器にしている。渋野のパーオン率と1ラウンドあたりのパット数は、どちらもトップ3より悪かった。パーオン率が低ければ、ショットがグリーン近くからになるのでパット数も少なくなる。
しかしパット数も劣っているということは、「グリーンを狙うショットがグリーンに乗らない」「グリーンの近くからピンに寄らない(もしくは寄せてもパットが入らない)」状態だったことを意味する。ドライバー精度が勝っている渋野の方が有利な位置からグリーンを狙えていたにも関わらず、である。
渋野のコメントの裏を返せば「飛距離は足りている」ととれる。その証拠に、ドライビングディスタンス(以下DD)とフェアウェイキープ率は渋野の方が良い。
また、今季DDのトップ3と全米女子プロでの渋野のDDを比較すると、平均で8~18ヤード差。平均飛距離を下げる原因になった2日目の極端に低水準の飛距離は、計測ホールで曲げたことが影響したからで、初日は289.00ヤードとトップ3に負けないDDだった。
10月30日からの三菱電機レディスで、渋野は日本ツアー復帰。予選落ちした6月の開幕戦のアース・モンダミンカップ以来だ。
渋野が日本ツアーを留守にしている間に、ミレニアム世代の古江彩佳や稲見萌寧が優勝。これにより世界ランキングが上がったため、安泰と言われていた渋野の東京オリンピック日本代表入りへの影響も心配される。となれば、出場を予定している日本ツアー4試合で好成績を挙げ、世界ランクアップのためポイントを稼ぎたいところ。
昨季の三菱電機レディスで鈴木愛が3連勝し、そこから賞金女王載冠に向け後が無くなった渋野がエリエールレディスで優勝。渋野と鈴木に申ジエを加えた三つ巴の賞金女王争いが大きく盛り上がった(結果、鈴木が賞金女王)。
今季は10月16日からの富士通レディスで日本ツアー初戦を迎え、優勝した申ジエ。今年は来年と統合されるため賞金女王争いは無いが、役者が揃い始めている日本女子ツアーではどのようなドラマが繰り広げられるのだろう。
約2か月間の米ツアー転戦を経て、心技ともにたくましくなったことがうかがえるNEWシブコ。日本ツアーでは、今年も昨年同様主役級の活躍でゴルフファンを楽しませてほしい。
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