チケットの売上が好調な今年のF1日本GP
今年もF1日本GP(10月13日決勝)が鈴鹿サーキットで行われる。近年は日本人ドライバーの不在に加えて、日本企業の活躍がなかったこともあり観客数は減少傾向であった。しかし、今年は例年より多くの観客が足を運ぶことになるだろう。なぜなら、今年はホンダがトロロッソだけでなくレッドブルにもパワーユニットを供給し、表彰台、そして復帰後初の優勝を果たす活躍を見せているからだ。
昨年の日本GPはホンダの頑張りもあり、決勝日に8万1000人、3日間合計で16万5000人が来場し、2017年に比べて約3万人近く来場者数が増えた。今年はそのホンダが優勝を果たしたこともあり、日本でもF1が例年以上に注目を集めているのだ。1万席用意されたホンダ応援席が完売したとアナウンスされたことからも、今年の日本GPへの注目度の高さを知ることができる。
ホンダの頑張りにより、今まで以上にパワーを得たレッドブルは、もともと高い完成度を誇り、シャシーにエースであるマックス・フェルスタッペンと昇格後いきなり結果を残したアレクサンダー・アルボンという強力なラインナップを実現。
中高速が速いレッドブルにとって鈴鹿サーキットとの相性は良く、ホンダにとって地元での優勝も現実味を帯びてきた。1991年にゲルハルト・ベルガーとアイルトン・セナがワンツーフィニッシュして以来達成されていないホンダによる鈴鹿制覇。今年はメルセデス、フェラーリを相手に優勝争いを繰り広げてくれるに違いない。
一番行きやすいサーキット「鈴鹿」
サーキットは基本的に行きにくい場所で初心者にとって現地観戦は非常にハードルが高い。広大な敷地に騒音問題などサーキット建設には様々な問題をクリアしなくてはならないため、どうしても町から離れた場所に建設せざるを得ないのだ。
しかし、鈴鹿サーキットは日本で唯一、車がなくても遊びに行けるアクセス抜群のサーキットなのだ。車やバイクでの来場も良いが、ここでは渋滞に巻き込まれることもなく、車を持っていない方にもおすすめの公共交通機関を使ってのアクセス方法を紹介する。
鈴鹿サーキットへのアクセスに使用する駅は近鉄名古屋線の白子駅、近鉄鈴鹿線の平田町駅、そして伊勢鉄道の鈴鹿サーキット稲生駅の3つだ。特におすすめしたいのが白子駅。
F1日本グランプリ開催期間中は白子駅から鈴鹿サーキット間で臨時バスが常に運行しており、駅から直接サーキットに向かうことができるのだ。関西方面からのアクセスの良さはもちろん、白子駅は名古屋駅まで乗り換えがないので使いやすい。F1期間中は周辺のホテルの予約が取りにくいため、関東方面の方は名古屋で宿泊場所を探すのもおすすめである。
電車内は混み合うこともあるが、時間通りに目的地に着くことができ、自家用車がない方にとって大変便利である。さらにF1ドライバーやチーム関係者も電車に乗っていることが多く、もしかしたら憧れのドライバーに電車内でばったり会うこともあるかもしれないので、電車でのアクセスはかなりおすすめだ。
初観戦の方必読!準備しておきたいことは?
F1は金曜日にフリー走行が2回あり、土曜日にフリー走行1回と予選、そして日曜日に決勝レースが行われる。しかし鈴鹿でのF1グランプリは木曜日から楽しむことができる。木曜日にF1マシンが走ることはないが、実際マシンが走るサーキットやピットロードが解放され、普段できないサーキットを歩くことができたり間近でマシンやドライバーを見ることができるのだ。
ドライバーは木曜日にチームスタッフと一緒にサーキットを歩きコースチェックを行う。そのタイミングに運がよければサインをもらえることもあるのだ。これも世界最高のファンと呼ばれる日本ならではなのかもしれない。誰に対しても分け隔てなく応援する日本のファンをF1ドライバーも愛しているのだ。もし木曜日からサーキットに行ける方はサイン色紙を持っていくことをおすすめする。
F1開催期間中はF1関係のグッズのお店なども多数出店しており、買い物も楽しみの一つと言えよう。もし買い物をするのであれば木曜日、または金曜日に済ませておきたい。予選が行われる土曜日から観客数が一気に増え、サーキット内も多くのファンでいっぱいとなるからだ。人が多く、広大な敷地を歩く必要があるので、なるべく身軽な状態で観戦したい。遠方から来場される方は先に買い物を済ませてホテルに置いておく、またはサーキット内で郵送手続を行うことをおすすめする。
F1が開催されるのは10月。朝晩は冷え、日中はかなり暑いので着替えや一枚羽織れるものがあると安心だ。そして雨の場合、傘は後ろで観戦する人の視界を遮ることにもなり、隣の席の人のスペースも奪ってしまうためかっぱを準備しておこう。
観戦する全員が気持ちよく、楽しめるようにマナーを守って観戦してほしい。
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