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キックボクシングとボクシング、もし対決したらどっちが強いの?

2017 7/10 10:01WALKINGMAN
MMA(総合格闘技)
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Photo by A_Lesik/Shutterstock.com

日本でもK-1などの団体が有名な「キックボクシング」と、人気スポーツの「ボクシング」がもし対決したら、どちらが強いのだろう?競技の違いや有名選手、過去の対戦、もし有名選手同士が対戦したらどちらが勝つのかをシミュレーションしてみた。

キックボクシングとボクシングの競技の違いとは?

キックボクシングとボクシングが対決すると言っても、それぞれルールの違いがある。

ボクシングは拳闘とも呼ばれるように、パンチのみの打撃で戦う。キックボクシングはパンチだけでなく、キックも使える。ここがボクシングとの一番大きな違いになる。また、キックボクシングは団体によっては膝、肘が使えるルールもある。

ちなみにキックボクシングは、タイのムエタイに対抗して考えられた日本発祥の競技だ。

キックボクシングの歴代の最強選手は誰?

キックボクシングは団体、階級が数多くあるので、歴代の最強選手を決めるのは非常に難しい。数ある団体の中でも日本で生まれたK-1では、グランプリで3度の優勝を果たしたピーター・アーツ、4度の優勝を果たしたアーネスト・ホーストが有名だ。

全盛期で言えば、アーツに敗戦するまで8年間無敗を誇ったモーリス・スミスも挙げられる。また、中量級では日本の魔裟斗、タイのブアカーオ・ポー・プラムックらが有名だった。

ボクシングの歴代の最強選手は誰?

ボクシングの歴代の有名な選手と言えば、モハメド・アリ、マイク・タイソンら数々の選手が浮かぶが、世界の統括団体が4団体もあり、体重別に17階級もあるため、世界王者が乱立している。

そこで、階級を超えて最強選手を決めるのが「パウンド・フォー・パウンド」ランキング。2017年2月1日時点では、ライトヘビー級のアンドレ・ウォードが1位となっている。アジア人ではフィリピンのマニー・パッキャオが2位にランクインしてる。

史上初の5階級を制覇して引退を発表したフロイド・メイウェザー・ジュニアは、アンドレ・ウォードが史上ナンバーワンだと語っている。

キックボクシングVSボクシング!実際に対戦したらどうなった?

キックボクシングでは、K-1などで活躍したアダム・ワットがボクシングのリングに立って2000年10月にWBO世界戦まで登り詰めたが、ジョニー・ネルソンに5RKO負けで王座奪取はならなかった。

他にもWBOランキングで上位まで登り詰めたダニエル・ドーソン、WBA世界戦に挑戦したマット・スケルトン(ルスラン・チャガエフに敗戦)らがいる。

ボクシングの元世界王者の崔龍洙は、K-1に参戦して3連勝した後にK-1 PREMIUM 2007 Dynamite!!で魔裟斗に3RKOで敗れた。辰吉丈一郎と対戦したシリモンコン・シンワンチャーも、K-1に出場して2勝1敗の成績を収めている。いずれも全盛期を過ぎた後の参戦だった。

もしも全盛期の魔裟斗VSマニーパッキャオが対戦したら?

もしも全盛期の魔裟斗VSマニー・パッキャオが実現したら…考えるだけでワクワクする。体重をキャッチウエイト(両選手の話し合いで決めた体重)を前提に考えてシュミレーションしたい。

ボクシングルールの場合は、いくら魔裟斗のボクシング技術が高いと言っても、フットワーク、パンチのスピード、技術、経験からしてパッキャオが断然有利と考えられる。

キックボクシングルールの場合は、ボクシングに下半身の攻撃がないことを考えると、魔裟斗のローキックがかなり有効だろう。ただ、パッキャオがキックを打たせる前に間合いを詰めてパンチを放ったら、勝負の行方はわからない。

いずれにしても、どちらのルールで対戦するかがポイントになりそうだ。どちらが強いかを決めるのは非常に難しいが、一概には言えないところに面白さがある。将来的に、競技の垣根を超えた戦いが見られることを期待したい。