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日本人未踏のウェルター級で世界3位の佐々木尽、プロ46戦のベテランと試金石の一戦

2024 10/26 07:00SPAIA編集部
佐々木尽,ⒸSPAIA
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12月24日、井上尚弥の前座で坂井祥紀と防衛戦

プロボクシングのWBOアジアパシフィック・東洋太平洋ウェルター級2冠王者・佐々木尽(23=八王子中屋)が12月24日、東京・有明アリーナで行われる井上尚弥vsサム・グッドマンのアンダーカードで、坂井祥紀(33=横浜光)と防衛戦を行う。

現在WBAとWBCで4位、IBFとWBOでは3位と世界ランキングも上昇。いまだ日本選手がベルトを獲ったことのない世界ウェルター級王座挑戦へ着実に近づいている。

今回は来年に実現するかもしれないビッグファイトに向け、絶対に負けられない一戦だ。相手の坂井はかつてWBCユーススーパーライト級王座や日本ウェルター級王座を獲得し、29勝(15KO)14敗3分と46戦のキャリアを誇る大ベテラン。佐々木は自身のSNSで以下の投稿をしている。

「坂井選手とは自分が10代で4回戦だった頃に世界スーパーライト級ユース王者という肩書きを持ち、その頃は僕が胸を借りるぐらいの立場でスパーリングをさせて頂いたことがありました。僕も世界を目指していた以上この人を超えなきゃ行けないんだなとそんな存在でした、そして巡り巡って遂に試合をする時が来て僕の中では勝てば自分の成長を生で感じられる。ランキングなど評判では僕の方が格上という目線で見られると思いますが、僕は挑戦者という気持ちしかないので俺が挑戦者です」

10歳も年上でアメリカのリングにも何度も上がった坂井は、佐々木が世界に行く前に倒さないといけない関門だ。勝負の1年を前に狙うはノックアウトしかないだろう。

ラスベガス合宿で3週間みっちりトレーニング

21日にアメリカ・ラスベガスで合宿を行うために渡米。3週間、ボクシングの本場でスパーリングを中心としたトレーニングに励む。

現役の日本人世界王者は9人もいるが、最重量でもスーパーバンタム級(リミット55.34キロ)の井上尚弥。リミット66.68キロのウェルター級は現役はおろか、これまでの長いボクシング史を振り返っても、日本人王者は1人もいない。

体の小さい日本人にとっては重量級だが、世界ではスピード、パワーともに必要な中量級。シュガー・レイ・レナード、オスカー・デラホーヤ、フロイド・メイウェザー・ジュニアら世界のスーパースターが戦ったハイレベルの階級だ。

18勝(17KO)1敗1分とハードパンチで人気も高い佐々木。井上尚弥が戦い、世界中が注目するリングで、ラスベガス合宿での成長をアピールできるか。挑戦することすら難しいウェルター級で日本初の世界王者へ、豪快なKO勝ちが期待される。

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