フルトン陣営が井上尚弥のバンテージの巻き方にクレーム
25日に東京・有明アリーナで行われるプロボクシングのWBC・WBOスーパーバンタム級タイトルマッチに出場する王者スティーブン・フルトン(29=アメリカ)と同級1位・井上尚弥(30=大橋)が22日、記者会見に出席した。
フルトンが「イノウエは素晴らしいファイターだが、防衛するために来たので彼の思い通りにはさせない」と話すと、井上も「スーパーバンタム級に上げて初戦でフルトンと戦えることが大きなモチベーション。自分自身に期待しながら試合に臨みたい」と落ち着いた口調で静かに火花を散らした。
井上が挑戦者としてリングに上がるのは、2018年5月にWBAバンタム級王者ジェイミー・マクドネルに1回TKO勝ちした試合以来5年ぶり。「一番の今回のポイント。挑戦者であるということは高いモチベーションもあるし、5年ぶりということで今まで以上のいい試合ができると思う」とチャレンジャーとして胸の高鳴りを抑えきれない様子だった。
会見ではフルトン陣営のラヒムトレーナーが、井上のバンテージの巻き方に関する英文記事をスマホで示しながら注文をつけるシーンがあった。「パンパンのグラブで試合をするのは公平ではない。フルトンに公平さを与えるためにここで発言をした」と経調したが、それだけ井上のパンチ力を警戒している証拠だろう。
陽動作戦とも取れる発言に対して、井上は「凄いナイーブだなと思います。自分は24戦、全試合で正々堂々と試合をしている。何の記事を見たのかわからないけど、少しナイーブになりすぎ」と意に介していない様子だった。















