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井上尚弥4階級制覇へ調整順調、メキシコ人パートナー2人と10Rスパーリング

2023 6/28 06:00SPAIA編集部
井上尚弥,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

「相手の得意なところでスパーリング」

7月25日に東京・有明アリーナでプロボクシングのWBC・WBOスーパーバンタム級王者スティーブン・フルトン(28=アメリカ)に挑戦する同級1位・井上尚弥(30=大橋)が順調に調整を続けている。

所属ジムの大橋秀行会長のSNSによると、メキシコから招聘したスパーリングパートナー、ブライアン・アコスタとセサール・バカ・エスピノーザの2人と26日に計10ラウンドのスパーリングを消化。WBCフェザー級26位のアコスタと前半5ラウンド、WBCスーパーバンタム級ユース王者エスピノーザと後半5ラウンドの実戦トレーニングを積んだ。

井上は「試合1カ月前に10ラウンドをやると自分が希望しました。やれた手応えはありましたが、前半1、2回はペース配分しすぎました。5ラウンド目は効かせたりできたと思う」と手応えをつかんだ様子。

アメリカから呼んだパートナー、ジャフェスリー・ラミドともスパーリングを重ねているが、「ラミド選手は完全なフルトン対策ですが、メキシコ人パートナーとは相手の得意なところでスパーリングすることを意識しています。今日の前半のアコスタ選手はフィジカルが強くて前に出るタイプ。後半のエスピノーザ選手は距離を取るタイプ。フィジカルならフィジカル、遠い距離ならその距離でボクシング勝負しました」と狙いを明かす。

「もう、これで試合まで10ラウンドはやらないですね」と最後の10ラウンドスパーにするという。スパーリングの後はサンドバッグ打ちを5ラウンド、ミット打ちを3ラウンド消化して自分を追い込んでいる。

WBA・IBF王者タパレス来場を歓迎

試合当日はWBA・IBF同級王者マーロン・タパレス(31=フィリピン)が会場を訪れ、試合を視察するという。WBAは次戦でフルトン対井上尚弥の勝者と対戦することを承認しており、井上がフルトンに勝てばタパレスと4団体統一戦を行う可能性がある。

井上は「当然かなと思う。気になるだろうし、対戦したい気持ちなのだろうと思います。そういう流れになればいいんじゃないですか」と歓迎の意向を示している。

減量については、リミットがバンタム級の53.52キロからスーパーバンタム級の55.34キロに上がることから「バンタム級よりも1.8キロ上がっているので、それをしっかりとプラスに変えていこうと思う」とコメント。順調な調整ぶりをうかがわせた。

「Lemino」で独占無料配信される試合まで1カ月を切った。勝てば井岡一翔(34=志成)に続いて日本選手2人目の4階級制覇となる井上にとって、万全の状態でリングに上がることこそが最大の仕事だろう。日本が世界に誇る「モンスター」なら、コンディションさえ良ければ結果はついてくるはずだ。

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