「相手の得意なところでスパーリング」
7月25日に東京・有明アリーナでプロボクシングのWBC・WBOスーパーバンタム級王者スティーブン・フルトン(28=アメリカ)に挑戦する同級1位・井上尚弥(30=大橋)が順調に調整を続けている。
所属ジムの大橋秀行会長のSNSによると、メキシコから招聘したスパーリングパートナー、ブライアン・アコスタとセサール・バカ・エスピノーザの2人と26日に計10ラウンドのスパーリングを消化。WBCフェザー級26位のアコスタと前半5ラウンド、WBCスーパーバンタム級ユース王者エスピノーザと後半5ラウンドの実戦トレーニングを積んだ。
井上は「試合1カ月前に10ラウンドをやると自分が希望しました。やれた手応えはありましたが、前半1、2回はペース配分しすぎました。5ラウンド目は効かせたりできたと思う」と手応えをつかんだ様子。
アメリカから呼んだパートナー、ジャフェスリー・ラミドともスパーリングを重ねているが、「ラミド選手は完全なフルトン対策ですが、メキシコ人パートナーとは相手の得意なところでスパーリングすることを意識しています。今日の前半のアコスタ選手はフィジカルが強くて前に出るタイプ。後半のエスピノーザ選手は距離を取るタイプ。フィジカルならフィジカル、遠い距離ならその距離でボクシング勝負しました」と狙いを明かす。
「もう、これで試合まで10ラウンドはやらないですね」と最後の10ラウンドスパーにするという。スパーリングの後はサンドバッグ打ちを5ラウンド、ミット打ちを3ラウンド消化して自分を追い込んでいる。