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那須川天心は勝てば日本ランキング入り確実、2戦目の相手候補は?

2023 4/8 06:00SPAIA編集部
那須川天心,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

日本バンタム級2位・与那覇勇気とデビュー戦

キックボクシングからボクシングに転向した那須川天心(24=帝拳)が4月8日、東京・有明アリーナで日本バンタム級2位・与那覇勇気(32=真正)とのデビュー戦(スーパーバンタム級6回戦)に臨む。

キックボクシングで42戦全勝(28KO)の戦績を残したとはいえ、ボクシングでは新人の天心がいきなりデビュー戦で日本ランカーと戦う異例の一戦。与那覇もプロボクサーの先輩として意地を見せたいだろうが、戦前の予想はやはり天心有利だ。

前に出て倒しにかかる与那覇を天心がいかにさばきながらカウンターを決められるかが焦点。6ラウンドのうちにノックアウトできれば今後の見通しも明るくなる。

与那覇は現在、日本バンタム級2位にランクされているため、天心が勝てば日本ランク入りは確実。その場合、2戦目は誰になるだろうか。周辺の階級を見渡すと天心との対戦を見てみたい選手がゴロゴロいる。

スーパーバンタム級の日本王座は空位、東洋太平洋王者は元K-1の武居由樹

現在、日本スーパーバンタム級王座は空位となっており、4月26日に同級1位・石井渡士也(22=REBOOT.IBA)と2位・下町俊貴(26=グリーンツダ)の王座決定戦が予定されていたが、石井の申し出により中止となった。

石井は花咲徳栄高時代にインターハイ準優勝の実績を持ち、3戦目で日本バンタム級ユース王座を獲得。天心のプロテストでスパーリングパートナーを務めた南出仁(27=セレス)にも5回TKO勝ちしており、井上尚弥(29=大橋)のスパーリングパートナーを務めたこともある22歳の新鋭だ。

一方、下町も2022年12月にWBOフェザー級13位ジョー・サンティシマ(フィリピン)に判定勝ちするなど、1引き分けを挟んで14連勝中。プロで19戦16勝(11KO)1敗2分けの戦績を誇り、キャリアでは石井より上だ。どちらにしても天心にとって簡単な相手ではないだけに、ベルトの行方が注目される。

また、東洋太平洋ランキングに入らない限り、いきなりの対戦はないが、K-1からボクシングに転向した武居由樹も同じスーパーバンタム級。現在、デビュー以来6連続KO勝ちを継続中で、2022年8月に獲得した東洋太平洋スーパーバンタム級王座を1度防衛している。

先にボクシング転向した武居の方が世界への距離は近いとはいえ、いずれはK-1を沸かせた武居とRIZINのスターだった天心の対決が実現するかも知れない。

バンタム級にも強豪ひしめく

また、1階級下のバンタム級に目を移すと、日本王者は堤聖也(27=角海老宝石)。九州学院高から平成国際大時代にアマチュアで101戦して、2018年にプロ転向。元WBCフライ級王者・比嘉大吾(27=志成)と引き分けるなど、6勝(5KO)2分けと無敗をキープしている。

その比嘉大吾は現在、日本バンタム級1位。15連続KO勝ちの日本記録に並んだ強打者だけに、仮に天心との対戦が決まれば 盛り上がることは間違いない。

天心が2戦目以降、どの階級で戦い、どの程度のスパンで世界を狙うのか、帝拳ジムの判断次第だが、まずはデビュー戦の内容によるところも大きいだろう。

与那覇をきっちり倒してアピールできるか。あるいは判定までもつれるのか。運命のゴングはもうすぐだ。

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