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井岡一翔が対戦熱望するWBC王者ファン・フランシスコ・エストラーダの実力

2022 12/30 06:00SPAIA編集部
ファン・フランシスコ・エストラーダ,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

井岡がフランコに勝てば3団体統一戦?

プロボクシングのWBO世界スーパーフライ級王者・井岡一翔(33=志成)がWBA同級王者ジョシュア・フランコ(27=アメリカ)と12月31日に東京・大田区総合体育館で王座統一戦を行う。井岡が勝てばミニマム級に続いて日本初の2階級で統一王者となる。

2本のベルトを巻くことになれば、その先は3団体統一、さらに井上尚弥に続く4団体統一も視界に入ってくる。現在のWBC王者がファン・フランシスコ・エストラーダ(32=メキシコ)、IBF王者がフェルナンド・マルティネス(31=アルゼンチン)だ。

エストラーダは2013年4月にWBAスーパー・WBOフライ級王者ブライアン・ビロリアに判定勝ちで王座獲得。2016年7月にはWBAフライ級正規王者だった井岡一翔と統一戦を行うようWBAから指令が出たが、スーパーフライ級に転向するため2本のベルトを返上した。

2019年4月にWBCスーパーフライ級王者シーサケット・ソー・ルンヴィサイに判定勝ちで2階級制覇。2021年3月にはWBAスーパー王者ローマン・ゴンサレスに判定勝ちして王座統一した。2022年12月にはローマン・ゴンサレスとの3度目の対決で判定勝ちしている。

スピードがあり、フットワークも使える、パワーとテクニックを兼ね備えた実力者。44勝(28KO)3敗と経験も豊富で、井岡でも勝つのは容易ではない。

井岡とエストラーダはお互いに対戦を熱望

一方、IBF王者マルティネスは2016年のリオデジャネイロ五輪フライ級に出場したが1回戦敗退してプロ転向。2022年2月、一度は井岡と統一戦が決まりながら新型コロナウィルスの影響で流れたジェルウィン・アンカハスに挑戦し、判定勝ちで王座を獲得した。

2022年10月にはアンカハスとの再戦に判定勝ちで初防衛。身長157センチと小柄だが荒々しい左右フックを振り回すファイターで、プロ転向後は無傷の14連勝(8KO)と全勝をキープしている。

ただ、突進力はあるもののガードが甘く、井岡が対戦するならエストラーダに比べるとやりやすいだろう。

井岡がフランコに勝つことが大前提ではあるが、その後はさらなるビッグマッチが待っている。エストラーダは井岡との3団体統一戦を希望しており、井岡もエストラーダ戦を望んでいる。もし実現すれば、日本唯一の4階級制覇王者として集大成とも言える試合となりそうだ。

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