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武居由樹はスーパーバンタム級戦線にくい込めるか?元K-1戦士の6戦目に注目

2022 12/13 11:00SPAIA編集部
武居由樹,ⒸPXB WORLD SPIRITS/フェニックスバトル・パートナーズ
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ⒸPXB WORLD SPIRITS/フェニックスバトル・パートナーズ

井上尚弥対バトラー戦の前座で東洋太平洋V1戦

12月13日に東京・有明アリーナで行われるプロボクシングの世界バンタム級4団体統一戦、井上尚弥(29=大橋)対ポール・バトラー(34=イギリス)のアンダーカードで、東洋太平洋スーパーバンタム級王者・武居由樹(26=大橋)がブルーノ・タリモ(27=タンザニア)と初防衛戦に臨む。

10日の会見では「いつも通り順調に進んできました」と万全のコンディションをアピール。タリモについては「ガンガン前に来る、気持ちの強い選手であるという印象。簡単には倒れてくれない相手だと思うが、僕は3日後、簡単に倒すつもりで戦います」とKO宣言した。

武居はK-1からボクシングに転向し、2021年3月に1回TKO勝ちでデビュー。2022年8月には5戦目で東洋太平洋スーパーバンタム級王座を獲得し、ここまで無傷の5連続KO勝利をマークしている。

強敵多いスーパーバンタム級

一方のタリモはアフリカのタンザニア出身だが、現在の主戦場はオーストラリア。過去に2階級上のWBAオセアニアスーパーフェザー級王座やIBFインターナショナルスーパーフェザー級王座などを獲得しており、たびたび左右の構えを変えるスイッチヒッター。一発のパワーはないもののクラウチングスタイルで前進し、手数で押すタイプだ。

タリモは「今回のファイトは非常に大きなプロモーション。試合で最善を尽くしたい」と意欲満々。武居に対しては「非常にパワフルかつスキルの高い選手」と敬意を表した。

会見に出席した武居陣営の八重樫東トレーナーは「前回よりもしっかり調整できている。本人はKOを狙っていくと思うが、長いラウンドをこなすのもキャリアの一部になると思う」と今後を見据えてコメントした。

武居が世界を目指すには勝敗だけでなく、内容が問われる一戦であることは明白。26勝(5KO)3敗2分と豊富な経験を誇る相手の突進をかわしながらカウンターを打ち込みたい。

現在、WBC14位の武居。スーパーバンタム級は井上尚弥が4団体統一に成功すれば上げることを明言している階級で、亀田和毅(31=TRY BOX 平成西山)も世界挑戦の機会をうかがっている。

世界を見渡してもWBA・IBF2団体統一王者ムロジョン・アフマダリエフ(28=ウズベキスタン)やフェザー級転向が噂されるWBC・WBO2団体統一王者スティーブン・フルトン(28=アメリカ)ら強敵が多く、混沌とした状況だ。

武居が世界挑戦のチャンスをつかむには、さらに強さをアピールする必要がある。6連続KOで東洋太平洋王座の初防衛なるか。dTVおよび、ひかりTVで独占配信される13日のリングは元K-1戦士にとって試金石の一戦と言えそうだ。

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