dTVなら月額550円のサブスク料金のみで視聴可能
プロボクシングのWBA・WBC・IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(29=大橋)がWBO王者ポール・バトラー(34=イギリス)と戦う4団体統一戦は12月13日に東京・有明アリーナで行われる。
最近のボクシング中継ではお馴染みとなりつつあるが、今回もテレビの地上波放送はなく、映像配信サービス「dTV」と「ひかりTV」で生配信される。しかも、昨年12月のディパエン戦のようなペイ・パー・ビュー(PPV)方式(3960円)ではなく、dTVなら月額550円のサブスク会員は誰でも視聴可能。価格的にも手頃で、両者のこれまでを振り返る事前番組や当日のアンダーカードまで楽しめることを考えれば、かなりお得だ。
当日はK-1からボクシングに転向して東洋太平洋スーパーバンタム級王者となった武居由樹の初防衛戦や、井上尚弥の弟・拓真、ロンドン五輪銅メダリストで現東洋太平洋フェザー級王者の清水聡の試合も組まれている。大橋ジムの精鋭が次々にリングに上がるビッグイベントで、テレビなら放送時間が限られるため前座はハイライト映像を流す程度だが、豪華なアンダーカードを余すところなく観られるのも動画配信のメリットだろう。
dTVに初回入会の方は最長12月17日まで無料の上、「井上尚弥選手 全力応援キャンペーン」として入会&継続でdポイント1000ポイントが還元される(エントリー期間は11月1日から12月31日まで)。試合当日はアクセス集中が予想されるため、早めに入会しておいた方が安心だ。
日本ボクシング界の将来を背負う井上尚弥
ボクシングの世界戦を組むにはファイトマネーや会場費など多額の出費は避けられないため、これまではテレビの放映権料が貴重な収入源だった。しかし、コロナ禍で大会場に観客を入れることができなくなりチケット収入が大幅に減少。それに輪をかけるようにテレビ局の経営状況が悪化したこともあって、高額の放映権料を見込めなくなった。
ボクシングに限らず、世界中の様々なジャンルで「密」を避けるために動画配信が浸透。ボクシング界もその流れに乗り、観たいコンテンツにはお金を払うというスタイルが根付きつつある。
テレビをつけたらたまたまやっていたから観たというライトなファンが目にする機会が減るため、競技人口減少の懸念やマイナースポーツ化が進むデメリットも考えられるが、一方で動画配信によって世界王者でなくても露出する機会が増え、ボクサーにとっては技術向上やファイトマネーのアップにつながる期待が持てる。
実際、海外のプロモーターと世界王者ではない日本のボクサーが契約することもあり、動画配信が世界との距離感を縮める役割を担っている側面もある。プロボクシングは大金を稼げる可能性があるという認識が定着すれば、夢のある職業として裾野が広がるかも知れない。
井上尚弥はいわば、そういった日本ボクシング界の将来も背負っているのだ。野球の大谷翔平、フィギュアスケートの羽生結弦らと並ぶボクシング界のスーパースター。日本選手初の4団体統一の瞬間を見逃すと後悔することだけは間違いない。
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