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村田諒太VSゴロフキン実現ならボクシング史に残る大一番!村田に勝機あり?

村田諒太とゲンナジー・ゴロフキン,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

12月28日、神戸で実現か

プロボクシングのWBA世界ミドル級スーパー王者・村田諒太(35=帝拳)の周辺が騒がしくなってきた。

米スポーツ専門メディア「ESPN」が、IBF同級王者ゲンナジー・ゴロフキン(39=カザフスタン)と村田が12月28日に神戸で戦うと報じ、村田本人も自身のインスタグラムで「噂されている大一番は僕にとって一番望む試合でもあるので話が現実化されて、このまま進んで行って欲しいと僕が一番願っているところです」と書き込んでいる。

中継権を持つDAZNと調整中とも報じられているが、いずれにしても交渉が大詰めを迎えていることは確かだろう。実現すれば日本ボクシング史上屈指のビッグマッチとなることは間違いない。

17連続KO防衛、元PFP1位のゴロフキン

ゴロフキンがどれほどのビッグネームなのか、知らない方のために改めて説明しておこう。

出身はカザフスタン。2004年アテネ五輪ミドル級で銀メダルを獲得するなど、アマチュアで300戦以上の戦績を誇り、24歳だった2006年にドイツでプロデビュー。2010年に19連勝でWBAミドル級暫定王座を獲得すると、防衛を重ねながらWBC王座やIBF王座も奪って3団体統一した。

WBA王座は、ウイルフレド・ゴメスに並ぶ世界タイ記録の17連続KO防衛を含む19度防衛。対戦相手の中には淵上誠、石田順裕の日本人2人も含まれている。20度目の防衛戦で現在世界最強と謳われるサウル・アルバレスに判定負けして無冠となったが、2019年にIBF王座に返り咲いた。

プロ戦績は41勝(36KO)1敗1分け。黒星と引き分けはいずれもアルバレス戦のもので、アルバレス以外には世界の名だたる強豪に全勝している。初黒星を喫するまでは、世界で最も権威あるボクシング専門誌「ザ・リング」がパウンド・フォー・パウンド1位にランクしていた歴史に残る名王者なのだ。

過去の日本人ビッグマッチは軽量級がほとんど

これまでも多くの日本人ボクサーが世界的強豪と戦ってきた。

古くは「黄金のバンタム」と呼ばれた世界バンタム級王者エデル・ジョフレを破ったファイティング原田。「石の拳」と呼ばれたパナマの英雄ロベルト・デュランと戦ったガッツ石松。3階級制覇のアレクシス・アルゲリョやウイルフレド・ゴメスにKO負けしたロイヤル小林。後にミニマム級王座を21度防衛するリカルド・ロペスの挑戦を受けた大橋秀行。記憶に新しい井上尚弥とノニト・ドネアの死闘など、枚挙に暇がない。

ただ、その多くが中量級以下、ほとんどは軽量級だ。元世界スーパーウェルター級王者・三原正が後に5階級制覇するトーマス・ハーンズに挑戦する話もあったが、実現しなかった。

世界と格差のあるヘビー級を除けば日本最重量のミドル級(160ポンド=72.57キロ以下)で、ゴロフキンほどの超大物と日本人ボクサーが対立王者として統一戦をするとなると、もちろん史上初だ。

噛み合いそうな村田とゴロフキン、KO必至?

では、肝心の試合はどんな展開が予想されるだろうか。2012年ロンドン五輪で金メダルを獲得してプロ転向した村田は16勝(13KO)2敗。アッサン・エンダムとロブ・ブラントに敗れたが、いずれも雪辱を果たしている。

直近の試合は2019年12月23日にスティーブン・バトラーを5回TKOで倒したWBA王座の初防衛戦。新型コロナの影響でつくった約2年のブランクは、35歳という年齢を考えても心配の種だ。

しかし、帝拳ジムの公式サイトでは「31歳の時に世界チャンピオンになって今、35歳の自分と比べて考えるとどうやっても前の自分に負ける気はしないです」と成長していることを強調。「体調も良いですし、ウェイトも丁度良いところをキープしている状態です」と調整も順調に進んでいることをアピールしている。

まずはベストコンディションでリングに上がることが絶対条件。それでもゴロフキンに勝つことは容易ではない。すでに39歳でピークを過ぎているとはいえ、アマチュア時代を含めた豊富なキャリアを通じて培ってきたテクニックとパワーは一級品だ。

村田もパワーでは負けないだけに、ガードをしっかり固めて得意の左ボディーブローを当てることができれば勝機はある。ブラントのように軽いパンチを当てて足を使われると空転する恐れもあるが、ゴロフキンのような好戦的なパンチャーとは嚙み合うだろう。

いずれにせよ、重量級らしい見応え十分のスーパーファイトとなることは間違いない。まずは予定通り試合が決まることを祈るばかりだ。

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