リーグ1のテクニカル男は“スーパーマン” 王者の選手も多くランクイン
テクニカルファウルとは、暴言や過度なファウルなどスポーツマンシップに則っていないと判断された場合に取られる特別なファウルである。通常のファウルとは違い、相手にFT2本と相手ボールからスタートの権利を与えてしまう。一見、相手にとても有利になってしまうファウルだが、時にはこの判定によってチームが奮起し流れを引き寄せることもある。
今回はそんなテクニカルファウルの回数を調べてみた。2017-18シーズンテクニカルファウルランキングがこちらだ。

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1位は”スーパーマン”ことホーネッツのドワイト・ハワード。その規格外のパワーでゴール下を荒らしているが、どうにも力の加減が難しいらしく、たびたび相手のフィジカルの弱さに困っている姿を見せる。また、ひょうきんな性格から審判と話すのも好きなようで、ファウルの理由を聞きに行ってテクニカルファウルを貰う場面も少なくない。
2位・5位にはウォリアーズからグリーンとデュラントがランクイン。グリーンはディフェンスファウルをコールされた時のリアクションが大きく、よくテクニカルファウルを取られているが、それだけハードでギリギリのディフェンスをしているとも言えるだろう。また、今年のデュラントは例年に比べてテクニカルファウルが多めの年で、退場も現時点でNBA最多の4回。グリーンも3回でNBA2位という数字なのだが、主力がいなくなってもリーグ2位の勝率を誇るウォリアーズは流石である。
毎年の上位陣は変わらず 近年ではカズンズが4回テクニカルファウル王に
テクニカルファウルには取られやすい選手、取られにくい選手がいる。近年のテクニカルファウルランキングを見てみると、上位陣にさほど変わりは見られないからだ。
ここ5年間のテクニカルファウル1~3位を複数回取ったことがある選手は以下の通り。

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現在ペリカンズ、元キングスのカズンズは過去5年間ですべて3位以内にランクインし、1位は4回。近年、最も多くテクニカルファウルを取られている男だ。カズンズもハワード同様、NBA内でも圧倒的なパワーでコントロールが難しく、本人は少し触った程度でも相手にとってはファウルレベルの接触となってしまうようだ。
他の選手たちも、NBAという世界の中でも屈強な身体を持つ選手ばかり。高すぎる身体能力のおかげで、審判の笛に困っている選手達は多いのかもしれない。
歴代最多はカール・マローン 歩くテクニカルファウルと呼ばれた選手も
では歴代で最も多くテクニカルファウルを記録した選手を見てみよう。

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1位はカール・マローン。寡黙に自分の仕事をこなすイメージのある彼だが、テクニカルファウルをかなり取られている。しかし思い返してみると彼は、バスケット以外にロッドマンと共にプロレスに挑戦するなど、血の気が多い性格であった。
2位のバークレー、3位のウォーレス、4位のペイトンはとにかく口がよく動く選手だった。バークレーはそれを活かし、現在はコメンテーターとして活躍。ウォーレスは現役時代に「歩くテクニカルファウル」と呼ばれることもあった。ペイトンは同世代の選手たちから、必ず名前が挙がるほど口の悪い選手であった。
今回ランクインしているのは、どの選手もオールスター~レジェンドクラスの選手たちだ。テクニカルファウルが取られるということは、良くも悪くもコートの中で目立っているという証拠なのかもしれない。