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【FIBAバスケワールドカップ2019】1次予選開幕!日本の試合はいかに

2017 12/26 09:51Mimu
バスケットゴール,コート
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FIBAバスケットボールワールドカップ2019の1次予選が開幕

2017年11月24日、FIBAバスケットボールワールドカップ2019の1次予選が開幕した。日本が所属するアジア地区の予選では、16カ国がA~Dの4つのグループに分かれ、試合を行っていく。
日本はBグループ、チャイニーズ・タイペイ、オーストラリア、フィリピンと同グループだ。この3カ国とホーム&アウェー方式で1試合ずつ、合計6試合を行う。

日本がオリンピックに出場するためには、Bグループで上位3位までに入り2次予選へ進まなくてはならない。さらに2次予選で成績上位の7チームに入る必要がある。
2017年12月現在、1次予選の2試合が行われているが、その様子を伝えていこう。

【フィリピン戦】序盤は固さがみられるも、中盤からは流れを作る

1次予選、初戦の相手はフィリピン。FIBAランキングは日本の50位に対してフィリピンは30位(試合日時点)、さらにここ14年間勝利することができていない相手だ。
だが、開幕ゲームは日本のホーム(東京駒沢体育館)。勝って勢いをつけたい試合だ。

立ち上がりは田中大貴(アルバルク東京)の3Pシュートで幸先よく先制する。だがファールなどもあってうまく流れを作っていくことができず、日本の得点はそこから停滞してしまう。
残り3分の時点で3-14と差がついていた。それでも、途中から入った比江島慎(シーホース三河)がドライブで果敢に切り込んでいき、少しずつ流れを変えていく。ほかの選手たちの固さも取れ、何とか10-18と8点差で第1Qを終えた。

第2Qからは互角の勝負を演じる。田中、比江島、アイラ・ブラウン(琉球ゴールデンキングス)を中心としたオフェンスで得点を重ねトータルのスコア28-37。点差は縮められなかったが、良い流れを作って前半を折り返した。

【フィリピン戦】一時はリードを奪うも最後まで流れをつかみきることができず

第3Qも良い流れが続く。比江島、張本天傑(名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)、馬場雄大(アルバルク東京)が立て続けにシュートを決め、35-37まで点差を詰めると、さらに張本の3Pシュートも決まり38-37。
この試合、始めて日本がリードを奪った。その後はお互いに点を取り合い、拮抗した状態が続く。しかし、終了間際にアンドレイ・ブラッチェに3Pシュートを決められてしまい55-59。第3Q全体では大きく差を詰めたものの、最後に痛い1本を決められてしまった。

そして第4Q、比江島や田中、富樫勇樹(千葉ジェッツふなばし)らが攻め込んでいく。しかし、第3Qのようにリードを奪うことができない。
ここまでチームを引っ張ってきた比江島の消耗が激しく、第1Qからかさんできたファール、そして常に追いかける展開だったことが、比江島に多くの負担を強いてしまったのだ。 それでも何とか食らいついていたが、最後は相手エースのジェイソン・ウィリアムに3Pシュートを決められ71-77と、6点差での敗北となった。

試合開始当初こそ固さがあったが、中盤以降はオフェンスもディフェンスも決して悪くはなかった。特に以前から取り組んでいた高さへの対抗は十分に機能しており、リバウンド本数は46本を記録している。
だが第3Q、第4Qともに終了間際に3Pシュートを決められるなど、勝負所で相手を止めることができず、最後まで流れを渡してもらえなかった。

【オーストラリア戦】格上の相手と互角の勝負を見せる

11月27日は、アウェーでのオーストラリア戦だった。第2戦の対戦相手オーストラリアはFIBAランキングで9位(試合日時点)と、このグループで頭一つ抜けた存在だ。
日本は第1Qから奮闘する。フィリピン戦から引き続き比江島が好調で、いきなり2本の3Pシュートを決めると、他の選手たちも順調に得点を重ねていく。フィリピン戦のような固さもなく、第1Q終了時点で22-23、1点ビハインドとほぼ互角の状態であった。

第2Qは31-43とやや点差がついてしまったが、第3Qでは再び互角の展開に。比江島を中心に馬場や富樫、アイラ・ブラウンらが次々にシュートを決め、50-60と10点差で最終Qを迎える。

【オーストラリア戦】第4Qで表れた力の差

オーストラリア戦は第4Qではっきりと明暗が分かれた。序盤こそ比江島を中心に攻め込んでいくものの、残り6分56秒に篠山竜青(川崎ブレイブサンダース)がシュートを決めて以降、日本の得点がぴたりと止まってしまう。
ここまでのスコアは58-68だったが、最終的なスコアは58-82。残りの時間だけで14得点を奪われる一方的な試合となってしまったのだ。体格差のある相手に動き回り続け、体力も精神力も消耗しきっていた。

反対に、オーストラリアはまだまだ余力を残しているように見えた。強豪国相手にも十分渡り合えることが分かったが、新たな課題も見えてきた1戦だった。
これで日本は2連敗となってしまった。同グループではチャイニーズ・タイペイも2連敗しており、2チームの明暗がくっきりと分かれている状況だ。残り4試合、次回の試合は2月22日のチャイニーズ・タイペイ戦。
この試合も日本のホームで行われる(横浜国際プール)。ここから巻き返しをはかりたい。