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【動画あり】セイバーメトリクスの指標Spdとは?2019年プロ野球のスピードスターは源田壮亮

2019 12/23 19:00SPAIA編集部
源田壮亮ⒸSPAIA

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セイバーメトリクスの指標Spdとは

10数年前のプロ野球で打者を評価する指標として広く用いられていたのは、打率・本塁打・打点・盗塁などが主で、メジャーリーグで使用されるセイバーメトリクスという考え方はそれほど注目されていなかった。しかし、『マネー・ボール(著マイケル・ルイス)』が日本で文庫化されると、少しずつではあるがセイバーメトリクス的な考え方が取り入れられるようになってきた。

現在、OPS(長打率+出塁率)やWHIP(1イニングに何人の走者を出すかを表す指標)など多くの指標が日本でも使用されている。その中にSpdと呼ばれる指標がある。Spdの正式な名称はSpeed Score。Spdとは、選手の総合的な足の速さを評価することを目的にビル・ジェームズによって開発された指標である。

計算式はやや複雑で盗塁成功率、盗塁企図割合、三塁打割合、得点割合、ゴロ併殺割合、守備位置及び守備範囲などの走力が関わる異なるプレー結果をポイント化し合算して評価する。使用目的やセイバーメトリクス研究者によって評価する要素の数が異なる場合があるが、日本では主に4つの要素によって評価される。この記事ではデータスタジアム社、DELTA社で用いられている盗塁成功率、盗塁企図割合、三塁打割合、得点割合を用いた計算式を紹介する。

【Speed Score計算式】
計算式
(盗塁成功率+盗塁企図割合+三塁打割合+得点割合)÷4

盗塁成功率=(盗塁+3)÷(盗塁+盗塁死+7)÷(単打+四球+死球)-0.4)20

盗塁企図割合=(((盗塁+盗塁死)÷(単打+四球+死球))^2)÷7

三塁打割合=三塁打÷(打数−本塁打-三振)÷0.02×10

得点割合=((得点−本塁打)÷(安打+四球+死球−本塁打)−0.1)÷0.04

概要:選手の走力が影響されると考えられるプレーについてポイント化。各要素は0~10の数値を取る。0以下、10以上については、それぞれ0と10に変換。複数のプレー要素から導き出すことで得点に影響するプレーでの選手の総合的な足の速さを比較することができる。

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2019年のスピードスターは西武・源田壮亮

2019年のプロ野球のSpd 1位は源田壮亮の.136。セ・リーグ、パ・リーグ別で見ると以下のようになる。

【パ・リーグ】
1位:源田壮亮(西武)7.270
2位:外崎修汰(西武)6.791
3位:荻野貴司(ロッテ)6.645
4位:西川遥輝(日本ハム)5.942
5位:福田周平(オリックス)5.916

【セ・リーグ】
1位:近本光司(阪神)7.034
2位:山田哲人(ヤクルト)6.753
3位:大島洋平(中日)5.769
4位:神里和毅(DeNA)5.646
5位:京田陽太(中日)5.221

※ランキングは規定打席到達打者のみ

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