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強打の捕手・速水隆成、大型外野手・加藤壮太(武蔵)に注目【2019ドラフト・BCリーグ野手】

2019 10/17 06:00勝田聡
群馬ダイヤモンドペガサスの速水隆成と武蔵ヒートベアーズの加藤壮太ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

打撃が魅力の速水隆成(群馬)

10月17日のドラフト会議まであとわずか。今年も高校生、大学生、社会人、国内独立リーグのカテゴリーごとに有力選手がおり、指名を待つ選手たちは自分の名前が読み上げられることを心待ちにしている。今回はルートインBCリーグ(以下、BCリーグ)で、注目されている野手を紹介したい。

まず、捕手では喜多亮太(石川)に注目が集まる。敦賀気比高校から社会人の強豪・セガサミーに進んだが、思うように結果が残せず5年目で退団。勝負をかけるため、今シーズンからBCリーグ・石川ミリオンスターズの門を叩いた。BCリーグ初年度となった今シーズン、打率.255(235打数60安打)と打撃面はやや物足りない成績も、強肩が売りの守備面は安定している。

一方、打撃が売りと言われているのが速水隆成(群馬)だ。BCリーグ選抜として出場した9月19日に行われた巨人(三軍)との交流試合では、3安打猛打賞と気を吐いた。ところが、翌20日に行われた試合ではヘルメットが割れるほどの死球を頭部付近に受けた影響からか、ノーヒットに終わっている。試合後に手応えを聞いたところ、まず出てきたのは守備についてだった。

「3イニングだけでしたけど、スローイングも悪くなかったし、キャッチングもブロッキングもできました。あれ以上のものは見せられないんで(笑)」。

「課題は守備」と言われている速水にとって、その部分でもアピールできたことはドラフトへ向けて好材料となっただろう。

向上心の塊・青木颯(群馬)

内野手では青木颯(群馬)が面白い存在だ。本職は遊撃手だが、NPBとの交流試合では三塁の守備も無難にこなした。9月20日の試合では3安打猛打賞と打撃面でもアピールを忘れない。19日の試合でも1安打を放っており、2日で4安打は上々の出来だろう。

試合後、青木に話を聞くと「満足はしていないです。よかったとは言えないですね。これくらいは出来るだろうという感じです」と不満顔。安打という結果を残しても、まだまだ高みを目指す男なのだ。

守備で目立ったのは神谷塁(石川)だ。BCリーグで2年連続盗塁王に輝いた韋駄天でもある神谷。今シーズンは打率.332と、昨年(.246)に比べ打撃面が向上。足だけではないところを結果で見せている。交流試合では二塁の守備につき、多くの好守でチームをもりたてた。また、遊撃や外野も守ることが出来るため、ユーティリティーとして重宝しそうな存在だ。

その他、横浜高校出身で柳裕也(中日)と同期だった樋口龍之介(新潟)も、9月19日の交流試合で本塁打を放ちアピールしている。

全力疾走がモットーの加藤壮太(武蔵)

外野手に目を向けると、高卒3年目の加藤壮太(武蔵)がでバランスに優れている。身長188センチ・体重89キロと体格がよく、今シーズンは打率.310と昨シーズン(.245)に比べ飛躍的に成長。また、29盗塁を記録する足もある。年間を通して併殺打がなかったことも、足の速さの裏付になるだろう。全力疾走は当たり前かもしれないが、できていない選手も多い。加藤はしっかりと行ってきたからこそ、併殺打「0」という結果に結びついたのだ。

このようにBCリーグにも注目されている野手は多くいる。10月17日のドラフト会議で、どれほどの選手が指名されるのか今から楽しみだ。

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